【電気工事士】パイプカッタの用途と使い方を徹底解説!太い金属管の切断と必須の関連工具

【電気工事士】パイプカッタの用途と使い方を徹底解説!太い金属管の切断と必須の関連工具

この記事でわかること

・電気工事士試験におけるパイプカッタの正しい用途(太い金属管の切断)

・切断後に必須となる面取り工具(リーマ)との組み合わせと施工手順

・写真鑑別問題で間違えやすい他の切断工具(塩ビカッタ等)との見分け方

電気工事士の資格取得を目指すにあたり、数多くの工事用材料や工具の名称、用途を覚える必要があります。とくに筆記試験の鑑別問題では、工具の写真を見て正しい名称や用途を選択する問題が頻出します。

今回は、金属管工事において欠かせない工具である「パイプカッタ」について徹底解説します。

現場でどのように使われているのか、切断の仕組みや関連工具とセットでイメージできるようになれば、試験での確実な得点源になります。

1. パイプカッタとは?電気工事における役割と仕組み

パイプカッタの全体写真

パイプカッタは、その名の通りパイプ(管)を切断するための専用工具です。

電気工事士試験においては、「太い金属管を切断する」ための工具として必ず覚えなければなりません。ねじなし電線管や厚鋼電線管といった、金属管工事で使用される頑丈な材料を適切な長さに加工する際に活躍します。

太い金属管を切断する際、なぜ手引きの金切りのこ(金切鋸)ではなくパイプカッタを使うのでしょうか。

最大の理由は、切断面の仕上がりと作業効率です。パイプカッタは、本体の先端にある鋭い円盤状の切刃(カッターホイール)と複数のローラで金属管を挟み込みます。ハンドルを回して刃を管に押し当てた状態で、本体を管の周囲にぐるぐると回転させます。

ノコギリのように金属を削って切るのではなく、少しずつ刃を深く食い込ませて押し切る仕組みになっています。そのため、金属の切りくずが出にくく、切断面が管に対して真っ直ぐ直角に仕上がるという大きなメリットがあります。切断面が直角でないと、後工程でパイプ同士を接続したり、ねじ切り器でねじ山を作ったりする際に不具合が生じるため、パイプカッタによる正確な切断が求められるのです。

2. 金属管工事の施工手順とセットで覚える関連工具

2. 金属管工事の施工手順とセットで覚える関連工具

試験対策として非常に重要なのが、パイプカッタ単体の用途を丸暗記するのではなく、前後の作業で使う工事用工具もセットで覚えることです。一連のストーリーとして理解することで、問題の意図が読み解けるようになります。

ステップ1:パイプバイスで管を固定する

太く硬い金属管を切断する際、作業中に管が動いてしまうと非常に危険であり、切断面も斜めになってしまいます。そのため、まずは作業台などに設置されたパイプバイスという固定具を使用して、金属管をしっかりと挟み込んで固定します。

ステップ2:パイプカッタで切断する

固定された金属管に対してパイプカッタをセットし、本体を回転させながら徐々にハンドルを締め込んで切断します。一度に深く刃を食い込ませると刃が欠けたり管が変形したりするため、数回に分けて少しずつ切り込みを深くしていくのが正しい使い方です。

ステップ3:リーマでバリ取り(面取り)を行う

ここが試験で最もよく出題される重要ポイントです。

パイプカッタで金属管を切断した直後の切り口の内側には、バリと呼ばれる金属の鋭いギザギザやめくれ上がりが必ず残ってしまいます。

もし、このバリを放置したまま管の中に電線(ケーブル)を通すとどうなるでしょうか。

鋭い金属のエッジによって、電線の絶縁被覆がこすれて傷つき、破れてしまいます。そこから金属管自体に電気が漏れ、漏電や火災といった重大な事故を引き起こす恐れがあります。

そのため、切断後は必ず管の内側を削って滑らかにする「面取り」という作業を行います。

ここで登場するのが、面取器である「リーマ」という円錐形の刃物です。リーマは単体ではなく、「クリックボール」という手回し工具の先端に取り付けて、ぐるぐると回して使用します。

試験では、「パイプカッタで切断したあとに使用する工具はどれか」という施工手順を問う問題で、リーマやクリックボールの写真を選ばせる形式が頻繁に出題されます。

パイプカッタで切断したら、次はリーマでバリ取りをするという安全のためのルールを必ずインプットしておきましょう。

3. 写真鑑別問題のひっかけ対策!似ている切断工具との見分け方

3. 写真鑑別問題のひっかけ対策!似ている切断工具との見分け方

筆記試験の鑑別問題では、受験者を迷わせるために様々なカッタ類がダミーの選択肢として並びます。パイプカッタと混同しやすい以下の工具との違いを明確にしておいてください。

合成樹脂管用カッタ(塩ビカッタ)

パイプカッタが金属管用であるのに対し、こちらは硬質ポリ塩化ビニル電線管(VE管)などのプラスチック製の樹脂管を切断するための工具です。ハサミのような持ち手と大きな刃が特徴で、樹脂管を押し切ります。

問題文に「合成樹脂管を切断する」とあればこちらが正解になります。切断する材料(金属か樹脂か)によって使う工具が全く異なる点に注意してください。

ケーブルカッタ

名前にカッタとついていますが、こちらは管(パイプ)ではなく、太い電線やケーブルを切断するための専用工具です。鳥のくちばしのように湾曲した刃で、丸い電線が逃げないように包み込んで切断します。金属管の切断には使用しません。

金切りのこ(金切鋸)

金属管の切断に使用できる工具ですが、手作業で切るため、主に細い金属管や金属線ぴなどの切断に使われます。試験問題で「太い金属管」の切断と指定された場合は、金切りのこではなくパイプカッタを選ぶのが定石です。

まとめ

第一種および第二種電気工事士試験におけるパイプカッタのポイントをおさらいします。

・パイプカッタの用途は「太い金属管」を切断すること。

・作業の際はパイプバイスで金属管を安全に固定する。

・切断後は、電線の被覆損傷による漏電を防ぐため、必ず「リーマ」と「クリックボール」を用いてバリ取り(面取り)を行う。

・合成樹脂管用カッタやケーブルカッタなど、用途の異なる切断工具と写真で確実に見分けられるようにする。

工事用材料の性質を正しく理解し、それに適した専用工具で安全に施工する知識は、現場に出る電気工事士にとって絶対に欠かせないものです。パイプカッタがどのような工程で使われ、なぜその作業が必要なのかという理由を紐付けて、過去問演習に取り組んでみてください。