【電気工事士】ゴムブッシングの役割と技能試験での欠陥対策!穴あけ方法も徹底解説

【電気工事士】ゴムブッシングの役割と技能試験での欠陥対策!穴あけ方法も徹底解説

この記事でわかること

・電気工事士試験で頻出するゴムブッシングの役割とサイズ選び(19mm・25mm)

・技能試験で一発不合格となる欠陥事例や、正しい切り込み・取り付け手順

・筆記試験で間違えやすい「絶縁ブッシング」との違いや写真鑑別のポイント


電気工事士の試験において、地味ながらも合否を分ける重要な材料が「ゴムブッシング」です。

筆記試験では用途を問われ、技能試験では取り付けを忘れると即座に欠陥(不合格)となってしまいます。

この記事では、第一種・第二種電気工事士を目指す方に向けて、ゴムブッシングの基礎知識から実践的な施工テクニックまでを徹底的に解説します。

1. ゴムブッシングとは?その役割

ゴムブッシングとは?その役割

ゴムブッシングは、金属製のアウトレットボックスやプルボックスなどに電線(ケーブル)を通す際、電線の被覆を保護するために取り付けるゴム製の部品です。

なぜ必要なのか?

金属製のボックスには、配線を通すための「打ち抜き穴(ノックアウト穴)」が開けられています。

この穴を打ち抜いた直後の金属の断面(フチ)は非常に鋭利です。もし、ゴムブッシングを使わずにそのままケーブルを通すと、以下のような危険があります。

  1. 施工中の引っ張りや地震の振動で、ケーブルが鋭利なフチに接触する。
  2. ケーブルの絶縁被覆が傷つき、中の銅線が露出する。
  3. 露出した銅線が金属ボックスに触れ、漏電やショート(短絡)事故が発生する。

このような事故を防ぐため、絶縁体であるゴムで穴のフチをカバーし、ケーブルを守るのがゴムブッシングの役割です。

[ ここに画像を挿入: ゴムブッシングの全体写真(黒い円盤状のもの) ]
ゴムブッシング

2. 筆記試験対策:絶縁ブッシングとの違い

筆記試験対策:絶縁ブッシングとの違い

筆記試験の「鑑別問題(写真を見て名称や用途を答える問題)」では、よく似た名前の「絶縁ブッシング」とのひっかけ問題が出題されます。明確に区別しておきましょう。

ゴムブッシング

・材質:ゴム製

・取付場所:金属製ボックスの穴(ノックアウト)

・用途:ボックスの穴から電線を保護する

絶縁ブッシング

・材質:合成樹脂(プラスチック)製

・取付場所:金属管(電線管)の端

・用途:管の端で電線を保護する

覚え方のポイントは、「穴にはめるのがゴム」、「管の先端につけるのが絶縁」です。

3. 技能試験対策:サイズと切り込み方法

技能試験対策:サイズと切り込み方法

技能試験で支給されるゴムブッシングには、サイズや使用前の加工ルールがあります。ここを間違えると作業が進まなかったり、欠陥になったりします。

サイズの選び方(19と25)

ゴムブッシングには主に2種類のサイズがあります。アウトレットボックスの穴の大きさに合わせて選びます。

・19mm用(小):直径19mmの穴に使用します。

・25mm用(大):直径25mmの穴に使用します。

配線図や施工条件を見て、どの部分にどのサイズの穴を使うかを確認し、適切なサイズを選んでください。小さい穴に大きいブッシングは入りませんし、逆だとすぐに外れてしまいます。

正しい切り込み(穴あけ)の手順

新品のゴムブッシングは、中心が薄い膜で塞がれています。ケーブルを通すためには、この膜に切り込みを入れる必要があります。

電工ナイフでゴムブッシングに切り込みを入れている手元の図

推奨される切り方

「十字(クロス)」に切り込みを入れるのが一般的です。

  1. ゴムブッシングを机やゴムマットの上に置く(手で持って切るのは危険なので避ける)。
  2. 電工ナイフやカッターの刃先を使い、中心に「+」の形に切り込みを入れる。
  3. ケーブルを通してみて、スムーズに通るか確認する。

ポイント

膜を完全に切り取って穴を空っぽにする必要はありません。切り込みを入れるだけで、ケーブルを通した時にゴムが隙間なくフィットし、防塵効果も維持できます。ニッパーを使ってパチンと切る方法も、素早くて安全なのでおすすめです。

4. 合否を分ける「欠陥」事例

合否を分ける「欠陥」事例

技能試験において、ゴムブッシング関連のミスは「重大欠陥」となり、一発で不合格になる可能性があります。以下の事例を必ずチェックしてください。

① 使用していない(付け忘れ)

最も多いミスです。金属製ボックスの穴からケーブルを出しているのに、ゴムブッシングが付いていない状態。これは「電線の保護をしていない」とみなされ、即不合格です。

② 脱落している(外れている)

施工中にケーブルを引っ張った拍子に、ゴムブッシングがボックスから外れてしまっている状態。最後に必ずボックス周りを目視確認しましょう。

③ 損傷が激しい

切り込みを入れる際に失敗して外枠まで切ってしまったものや、無理やり押し込んでゴムがちぎれているもの。保護機能がないと判断されます。

④ サイズ選定の誤り

穴の径と合っていないサイズを無理やり使用している場合。

5. 取り付けのコツ

取り付けのコツ

ゴムブッシングをスムーズに取り付けるための手順を紹介します。

  1. 最初に切り込みを入れる試験が始まったら、まず最初に支給されたゴムブッシング全てに切り込みを入れておくと、後の作業がスムーズです。
  2. ケーブルを通す前にボックスに付けるケーブルを通してからブッシングをはめるのは非常に困難です。「ボックスの穴を空ける」→「ブッシングをはめる」→「ケーブルを通す」の順番を守りましょう。
  3. 溝を確実にはめるゴムブッシングの側面には溝があります。この溝がボックスの鉄板を挟み込むように、指でグッと押し込みます。「パチン」という感触があるまでしっかりはめ込みましょう。

まとめ

ゴムブッシングは小さな部品ですが、電気事故を防ぐための「安全の要」です。

試験対策としては、以下の3点を徹底してください。

・金属製ボックスには必ずゴムブッシングを使う(付け忘れ厳禁)。

・穴の大きさに合わせたサイズ(19か25)を選ぶ。

・安全な方法で十字に切り込みを入れる。

日頃の練習から「ボックスを見たらゴムブッシング」と条件反射で手が動くようにしておけば、本番でも焦らずに対応できます。