電気事業法・電気設備の技術基準(交流電圧の高圧の範囲・一般用電気工作物の調査・電気保安四法)徹底解説

電気事業法・電気設備の技術基準(交流電圧の高圧の範囲・一般用電気工作物の調査・電気保安四法)徹底解説

この記事で分かること

・交流と直流における高圧の電圧範囲と区分の定義

・一般用電気工作物の調査義務者と実施されるタイミング、頻度

・電気保安四法を構成する各法律の名称と基本的な目的

第一種電気工事士の筆記試験において、法令科目は確実に得点源にしておきたい重要な分野です。中でも「電気事業法」や「電気設備の技術基準」に関する問題は、毎年必ずと言っていいほど出題されます。

本記事では、試験で特に狙われやすい「交流電圧の高圧の範囲」「一般用電気工作物の調査」「電気保安四法」の3つのテーマについて、詳しく解説します。しっかりと要点を押さえて、合格を目指しましょう。

交流電圧の高圧の範囲とは?電気設備の技術基準における定義

電気設備の技術基準第2条では、電圧の区分が明確に規定されています。電気工事士として作業を行う上で、この電圧区分を正確に把握しておくことは基本中の基本です。

直流と交流の電圧区分の違い

電圧は、低圧、高圧、特別高圧の3つに分類されており、さらに直流と交流でその範囲が異なります。

・低圧の範囲

直流にあっては750V以下、交流にあっては600V以下のものを指します。

・高圧の範囲

直流にあっては750Vを、交流にあっては600Vを超え、7000V以下のものを指します。

・特別高圧の範囲

7000Vを超えるものを指します。

試験で狙われるポイントと過去問対策

第一種電気工事士試験では、「交流電圧の高圧の範囲はどれか」という形式で直接的に問われることが非常に多いです。選択肢の中から「600Vを超え7000V以下」を正しく選び出せるように、数値を暗記しておきましょう。直流と交流の境界値(750Vと600V)をひっかけ問題として混同させようとする出題もあるため、注意が必要です。

一般用電気工作物の調査について理解する

電気事業法では、一般用電気工作物が技術基準に適合しているかどうかを確認するための調査について規定しています。誰が、いつ、どのような頻度で調査を行うのかを整理しておきましょう。

調査の義務者と委託

一般用電気工作物と直接電気的に接続する電線路を維持し、および運用する者を「電線路維持運用者」と呼びます。具体的には、一般送配電事業者などがこれに相当します。この電線路維持運用者は、対象の一般用電気工作物が技術基準に適合しているかどうかを調査しなければなりません。

また、この調査業務は、国に登録された「登録調査機関」に委託することが可能です。さらに、登録点検業務受託法人が点検業務を受託している一般用電気工作物についても、調査を行う必要があります。

調査が行われるタイミング

調査は、以下のタイミングで行われます。

・一般用電気工作物が設置された時

・変更の工事が完成した時

試験では、「設置された時に調査が行われなかった」というような不適切な記述を見抜く問題が出題されます。設置時や変更工事完成時には必ず調査が必要であることを覚えておきましょう。

定期的な調査の頻度

設置時だけでなく、運用開始後も定期的な調査が必要です。原則として、調査は「4年に1回以上」の頻度で行われます。

ただし、例外規定があり、登録点検業務受託法人が点検業務を受託している一般用電気工作物にあっては、「5年に1回以上」となります。この「4年」と「5年」の違いは試験で頻繁に問われるため、条件と年数をセットで暗記してください。

電気保安四法とは?法令科目の基礎知識

電気工作物の保安や安全な運用を確保するために、電気に関連する複数の法律が定められています。これらを総称して「電気保安四法」と呼ぶことがあります。第一種電気工事士の試験でも、各法律の目的や適用範囲が問われることがあります。

電気保安四法を構成する法律一覧

以下の4つの法律が電気保安四法に該当します。

1. 電気事業法

電気事業の運営を適正かつ合理的ならしめるとともに、電気工作物の工事、維持及び運用を規制することによって、公共の安全を確保することを目的としています。

2. 電気工事士法

電気工事の作業に従事する者の資格及び義務を定め、もって電気工事の欠陥による災害の発生の防止に寄与することを目的としています。

3. 電気工事業の業務の適正化に関する法律(電気工事業法)

電気工事業を営む者の登録及びその業務の規制を行うことにより、その業務の適正な実施を確保し、一般用電気工作物等の保安を確保することを目的としています。

4. 電気用品安全法

電気用品の製造、輸入、販売等を規制するとともに、電気用品の安全性の確保につき民間事業者の自主的な活動を促進することにより、電気用品による危険及び障害の発生を防止することを目的としています。

それぞれの法律が何を守り、何を規制しているのか、全体像を把握しておくことで、細かな条文の問題にも対応しやすくなります。

まとめ

この記事では、電気事業法・電気設備の技術基準から、「交流電圧の高圧の範囲」「一般用電気工作物の調査」「電気保安四法」について解説しました。

電圧区分の数値、調査の実施タイミングと頻度(4年と5年の違い)、そして四法の名称は、第一種電気工事士試験における必須知識です。しっかりと反復学習を行い、本番で確実に得点できるように準備を進めてください。