【第二種電気工事士】金属線ぴ・ダクト工事とどう違う?ショウウィンドウ配線の例外ルールを徹底解説

【第二種電気工事士】金属線ぴ・ダクト工事とどう違う?ショウウィンドウ配線の例外ルールを徹底解説


記事を読む前に!実践・過去問チャレンジ

店舗や商業施設の電気工事では、一般住宅とは異なる特別な施工ルールが適用される場所があります。特に商品を魅力的に見せるためのショウウィンドウやショウケースは、照明などの配線において独特の規定が存在します。

金属線ぴ工事やダクト工事といった「露出場所」で行う工事と同様に、この特殊な場所への配線も筆記試験では頻出のテーマです。まずは以下の過去問を解いて、現在の理解度を確認してみましょう。

【問題】

100Vの低圧屋内配線に、ビニル平形コード(断面積0.75mm2)を絶縁性のある造営材に適当な留め具で取り付けて施設することができる場所または箇所は、次のうちどれか。

  1. 乾燥した場所に施設し、かつ、内部を乾燥状態で使用するショウウインドー内の外部から見えやすい場所
  2. 木造住宅の人の触れるおそれのない点検できる押入れの壁面
  3. 木造住宅の人の触れるおそれのない点検できる天井裏
  4. 乾燥状態で使用する台所の床下収納庫

答えは決まりましたか?

「コードを壁に固定する」という行為は、電気工事の基本ルールとしては「やってはいけないこと」の一つです。しかし、選択肢の中にはたった一つだけ、その例外が認められている場所があります。

この例外を知っているかどうかが、正解への鍵となります。

1. ズバリ、正解は?

正解は、選択肢の 1 です。

通常、ビニル平形コードなどの「コード類」は、移動して使う電気機器(掃除機やアイロンなど)のために作られており、耐久性が低いため、造営材(建物の壁や柱)に直接固定して配線することは電気設備の技術基準で禁止されています。

しかし、「ショウウィンドウ」や「ショウケース」の中に限り、一定の条件を満たすことで例外的にコードを造営材に取り付けて施設することが認められています。

【第二種電気工事士】金属線ぴ・ダクト工事とどう違う?ショウウィンドウ配線の例外ルールを徹底解説の問題の正誤と各選択肢の図解説の黒板解説

なぜ他の選択肢はダメなのか?

選択肢2(押入れの壁面)、3(天井裏)、4(床下収納庫)はすべて一般的な屋内配線の場所であり、コードの固定配線が認められる例外場所ではありません。

これらの場所でコードをステップル等で固定すると、ネズミによる咬害や、経年劣化による被覆の損傷で漏電・火災の原因となるため、施工できません。通常はケーブル工事や金属管工事、金属線ぴ工事などを行う必要があります。

2. 試験に出る!ショウウィンドウ工事の「施工条件」

この問題のように、ショウウィンドウ工事はコード配線の例外として試験によく出題されます。金属線ぴ工事やダクト工事が電線を保護管に収める工事であるのに対し、ショウウィンドウ工事はコードを露出して固定できるという点で対照的です。

試験で問われる具体的な施工条件(ルール)を整理して覚えましょう。

ショウウィンドウ内の配線のイラスト

① 施工場所の環境

「乾燥した場所」であること、かつ内部を「乾燥状態で使用すること」が条件です。水気のある場所では漏電リスクが高まるため禁止です。

② 設置状況

「外部から見えやすい場所」に限ります。万が一異常があった場合にすぐ発見できるようにするためです。隠ぺい場所への施工はできません。

③ 使用電圧

「300V以下」である必要があります。店舗の照明などは通常100Vですが、制限として300V以下と定められています。

④ 電線の種類

「断面積0.75mm2以上」のコード、またはキャブタイヤケーブルを使用します。これより細いコードは発熱や断線のリスクがあるため使用できません。

⑤ 支持点間隔(固定する間隔)

「1m以下」とします。コードがたるんで商品に接触したり、断線したりしないよう、こまめに固定する必要があります。

支持点間隔1m以下の図解イラスト

⑥ 接続方法

屋内配線とショウウィンドウ内のコードを接続する箇所には、「差込接続器」(コンセントなど)を使用する必要があります。直接ねじり接続などは行いません。

3. 金属線ぴ工事・各種ダクト工事との違い

試験対策として、今回のテーマである金属線ぴや各種ダクト工事との違いを整理しておくと、記憶に定着しやすくなります。

これらは全て「店舗などの乾燥した場所」でよく使われますが、中に入れる電線や目的が異なります。

金属線ぴ工事(メタルモール・レースウェイ)

オフィスや店舗の壁面でよく見られる、平たい金属製の樋(とい)に電線を収める工事です。

  • 【目的】電線の物理的な保護と美観の確保。
  • 【電線】原則として絶縁電線(IV線など)を使用します。コードは入れません。
  • 【特徴】一種金属製線ぴ(メタルモール)と二種金属製線ぴ(レースウェイ)があり、幅が4cm(一部5cm)未満のものを指します。乾燥した場所であれば、点検できる隠ぺい場所にも施工可能です。

各種ダクト工事(金属ダクトなど)

工場や大型施設で多数の太い電線をまとめて通す金属製の管です。

  • 【目的】大量の配線を収納・保護すること。
  • 【電線】絶縁電線などを使用します。
  • 【特徴】幅が5cmを超える金属製の管を使用する場合を指します。こちらも乾燥した場所で、点検できる隠ぺい場所または露出場所に施工します。

ショウウィンドウ工事(今回の特例)

  • 【目的】商品展示スペース内の照明配線など、レイアウト変更への柔軟な対応。
  • 【特例】保護管に入れず、コードをそのまま造営材に固定してよい(露出配線)。
  • 【条件】あくまで「見えやすい場所」「乾燥した場所」限定の特例措置。

原則は金属線ぴやダクトで電線を守る必要がありますが、ショウウィンドウ内だけは、美観や施工の柔軟性を考慮して、条件付きで裸のコード固定が許されていると理解しましょう。

まとめ:この問題の攻略ポイント

ショウウィンドウ・ショウケース工事の問題が出たら、以下のキーワードを探してください。

  1. 乾燥した場所(水気はNG)
  2. 見えやすい場所(隠ぺいはNG)
  3. 断面積0.75mm2以上
  4. 支持点間隔1m以下
  5. 300V以下

「コードは固定してはいけない。でも、ショウウィンドウの中だけは特別」この原則と例外の関係をしっかり押さえておけば、迷わずに正解を選べるようになります。