記事を読む前に!実践・過去問チャレンジ
まずは今の実力をチェックしてみましょう。第二種電気工事士の筆記試験(配線図問題)において、この基本問題を即答できるかが合否を分けます。
これから電気業界へ転職を考えている方にとっても、自分の家の玄関先にある「あれ」の正体を知る良い機会です。
【問題】
住宅の引き込み口付近に設置される、「電力量計」を表す図記号として、正しいものは次のうちどれでしょう?
- [ 画像:四角形の中に「Wh」 ]
- [ 画像:丸の中に「A」 ]
- [ 画像:丸の中に「V」 ]
- [ 画像:四角形の中に「B」 ]
答えは決まりましたか?
正解がどれか、そしてなぜその記号になるのか。
単なる丸暗記ではなく、「なぜその文字なのか」という理屈を知ると、記憶の定着率がグッと上がります。
AIやシステムに代替されにくい、安定した技術職である電気工事士。その第一歩として、この記号をマスターしましょう。
1. ズバリ、この図記号は何?
先ほどのクイズの答え合わせです。
配線図記号で「電力量計」を表すのは以下のものです。
[ 画像:四角形の中に「Wh」 ]答えは、選択肢の 1 でした。
覚え方のコツ:単位に注目する
この記号を覚えるのは非常に簡単です。電気料金の請求書をイメージしてください。
電気の使用量は kWh(キロワットアワー) という単位で書かれていますよね。
- W = Watt(電力)
- h = hour(時間)
「電力をどれくらいの時間使ったか」を計測するから Wh です。
ちなみに、記号を囲む「四角形」にも意味があります。これは「箱入り」や「フード付き」であることを示しており、屋外の雨風が当たる場所に設置されるケースが多いことを表しています(JIS C 0617 規格)。
他の選択肢との違い
試験で間違えやすい他の計器類も整理しておきましょう。
- Wh (選択肢1): 電力量計
- 電気を使った「総量」を測る。
- A (選択肢2): 電流計
- Ampere(アンペア)のA。今流れている電気の「量」を測る。
- V (選択肢3): 電圧計
- Volt(ボルト)のV。電圧の「強さ」を測る。
- B (選択肢4): 配線用遮断器
- Breaker(ブレーカー)のB。使いすぎた時に電気を切る安全装置。
2. 電力量計の役割とは?
添付いただいた参考書の解説にもある通り、電力量計の役割は非常に明確です。
電力量を積算して表示する計器です。各家庭に必ず設置されています。
簡単に言えば、 「電力会社が電気代を請求するために、あなたがどれだけ電気を使ったか記録する機械」 です。
これがなければ、電気の売り買いが成立しません。そのため、一般住宅から工場まで、電気が通っている建物には「必ず」設置されています。
スマートメーターへの進化
添付画像の写真は従来のアナログ式(円盤が回るタイプ)ですが、現在の新築現場や交換工事では、デジタル表示の 「スマートメーター」 が主流になっています。
スマートメーターは通信機能を持っており、検針員さんが家まで見に来なくても、遠隔でデータが電力会社に送られます。
ただ、試験上の図記号はアナログでもデジタル(スマートメーター)でも、変わらず [Wh] ですので安心してください。
3. 実際の現場・試験でのポイント
実務や試験問題(配線図)において、電力量計はどのような位置付けになるのでしょうか。
配線図の「最初」にある
第二種電気工事士の配線図問題を見ると、図面の左端(電気の入り口)に必ずと言っていいほどこの [Wh] があります。
電柱から引き込んだ電気は、まずこのメーターを通ってから家の中のブレーカーへと流れていくからです。
配線図の流れを追うときは、「まずはWhを探す」のが基本動作です。
施工上の注意点(実務目線)
あなたが晴れて電気工事士として現場に出た際、電力量計の設置で知っておくべきポイントがあります。
- 設置高さのルール
- 検針やメンテナンスがしやすいよう、床面から1.8m〜2.2m程度の高さに設置することが推奨されています(電力会社ごとの規定あり)。高すぎても低すぎてもいけません。
- 所有区分(誰の持ち物か?)
- 実はこのメーター、基本的には「電力会社の持ち物」です。家の壁についていますが、家主の持ち物ではありません。
- 工事士の仕事は、このメーターを取り付けるための「台座(取付板)」や配線を準備するところまで、というケースも多いです。
まとめ
- 電力量計の図記号は 四角形にWh 。
- W(電力)と h(時間)で「使った電気の総量」を表す。
- 四角形は「箱入り・フード付き」を意味し、屋外設置に対応していることを示す。
- 配線図では、電気の入り口(左側)に配置される「門番」のような存在。
AIが進化しても、各家庭に電気を引き込み、メーターを物理的に設置・交換する工事はなくなりません。
この [Wh] という記号を見たとき、単なる四角いマークではなく、「ここが電力会社とお客様の境界線なんだな」とイメージできるようになれば、あなたはもうプロの視点を持ち始めています。
まずはこの1問を確実に得点源にして、合格へのステップを進めていきましょう!
