記事を読む前に!実践・過去問チャレンジ
まずは実力試しです。第二種電気工事士の筆記試験(配線図問題)において、以下の問いに正解できるかチェックしてみましょう。
【問題】
階段の1階、踊り場、2階の「3箇所」から、一つの照明器具を点滅(ON/OFF)させたい場合に用いられるスイッチの図記号として、正しいものはどれでしょう?
答えは決まりましたか?
この問題は、単に記号を暗記するだけでなく「回路の仕組み」を理解していると、現場に出たときにも非常に役に立ちます。
自信を持って答えられた方も、少し迷った方も、このまま読み進めて「確実に1点取れる知識」にしてしまいましょう!
これからAIに代替されない「手に職」をつけるために、電気工事士を目指して勉強中の皆さん、お疲れ様です。
特にデスクワークから現場仕事への転身を考えている方にとって、配線図の記号は最初の「暗号解読」のような壁ですよね。
今回は、住宅やビルの長い廊下、階段などで必須となる「あるスイッチ」について解説します。
添付いただいた画像の問題は、電気工事の基本にして「パズル的」な面白さがある部分です。
1. ズバリ、この図記号は何?
先ほどのクイズの答え合わせです。
3箇所以上で照明を操作する場合に必要なスイッチの図記号は……

正解:4路(よんろ)スイッチ
クイズの選択肢 「3」 が正解でした!
- 選択肢1(⚫): 片切スイッチ(1箇所で操作)
- 選択肢2(⚫3): 3路スイッチ(2箇所で操作)
- 選択肢3(⚫4): 4路スイッチ(3箇所以上で操作)
- 選択肢4(⚫H): 位置表示灯内蔵スイッチ(ホタルスイッチ)

試験での定義
ご提示いただいた画像の解説文にある通り、このスイッチの最大の特徴は以下の点です。
「3路スイッチの間に接続します。」
「回路のON/OFFは 1-2・3-4 と 1-4・3-2 の接点の切り替えによって行います。」
ここがポイント:
普通のスイッチは「回路を切るか、つなぐか」だけですが、4路スイッチは内部で「電気の通り道をクロス(交差)させて入れ替える」という複雑な動きをしています。画像の下部にある点線のクロスがそれを表しています。
2. 試験によく出る!「サンドイッチ」の法則
この「4路スイッチ(⚫4)」は、絶対に単独では使いません。
そして、絶対に「端っこ」には来ません。
試験の配線図問題を解くときは、以下の黄金の並び順(サンドイッチの法則)を覚えておけば一発で解けます。
【3路】ー【4路】ー【3路】
このように、必ず「3路スイッチ(⚫3)」で「4路スイッチ(⚫4)」を挟んで使用します。
もし4箇所で操作したいなら?
4路スイッチを増やして挟み込みます。
【3路】ー【4路】ー【4路】ー【3路】
覚え方:
「両端は3路、間はすべて4路」
これさえ覚えておけば、配線図記号の問題は怖くありません。
3. 仕組みを理解しよう
図を見てください。
- 1 ○——-○ 2
- 3 ○——-○ 4
これが通常の状態だとすると、スイッチをパチンと押すことで、内部の接点が以下のように切り替わります。
- 1 ○—↘—○ 4
- 3 ○—↗—○ 2
このように、「並行」と「クロス(たすき掛け)」を切り替えることで、どの場所のスイッチを押しても「照明のON/OFF状態が反転する」という仕組みを作っています。
これを考え出した人は本当にすごいですよね。プログラミングで言うところの「XOR回路」に近いロジックを、物理的な接点だけで実現しているのです。
4. 実際の現場ではどこに使われている?
「4路スイッチ」は、一般的な戸建て住宅ではあまり頻繁には出てきませんが、特定の場所では必須のアイテムです。
3階建て住宅の階段
これが最も多いパターンです。
- 1階の上り口(3路)
- 2階の踊り場(4路)
- 3階の下り口(3路)
このように、1階から3階までの階段照明を、どの階にいても自由にON/OFFできるようにするために使われます。
長い廊下や大きな会議室
入口が3つ以上ある部屋や、非常に長い廊下の「端」「中央」「反対の端」で操作したい場合にも使われます。
現場仕事でのリアル(施工の難所)
これから電気工事士として現場に出る方へ、少し先輩目線のアドバイスです。
4路スイッチの結線は、「間違えやすい」です。
通常のスイッチは電線が2本ですが、3路スイッチは3本(0, 1, 3番)、そして4路スイッチは4本(1, 3, 2, 4番)もの電線を接続します。
添付画像のスイッチ裏面写真(緑っぽい色の部分)を見るとわかりますが、穴が4つありますよね。
ここの「入力側」と「出力側」を間違えて配線してしまうと、「こっちで押すと点くけど、あっちで押すと消えない」といった迷路のようなトラブルになります。
現場では「4路の結線よし!」と指差呼称して確認するくらい、慎重になるポイントです。
まとめ
- 図記号 ⚫4 は 4路スイッチ。
- 役割は 3箇所以上の場所 から照明を点滅させること。
- 配線図では 必ず「3路スイッチ」の間に挟まって 登場する。
このスイッチの仕組みを理解できると、電気回路の面白さがぐっと深まります。
単純な作業に見える電気工事も、実はこうした論理的なパズルの組み合わせで成り立っています。

