【電気工事士】ノーマルベンドを徹底解説!ユニバーサルとの違い・種類・施工方法まで

【電気工事士】ノーマルベンドを徹底解説!ユニバーサルとの違い・種類・施工方法まで


この記事のサマリー

・電線管工事で必須の部材ノーマルベンドの役割と種類を完全解説

・試験で間違えやすいユニバーサルとの決定的な違いと見分け方を網羅

・写真鑑別や施工方法の問題で確実に得点するための重要ポイントを凝縮

電気工事士の試験勉強を進めていると、配管工事(電線管工事)の分野で数多くの材料が登場します。

その中でも、特に試験での出題頻度が高く、かつ他の部材と混同しやすいのが「ノーマルベンド」です。

一見するとただの曲がったパイプですが、プロの電気工事士として知っておくべき「役割」や「施工ルール」があり、試験でもそこがピンポイントで問われます。

この記事では、ノーマルベンドの基礎知識から、種類ごとの特徴、そして受験生が最も悩みやすい「ユニバーサル」との違いまで、合格に必要な情報を余すことなく解説します。

写真鑑別問題で迷わず正解を選べるよう、ポイントをしっかり押さえていきましょう。

ノーマルベンド

1. ノーマルベンドとは?その役割とメリット

1. ノーマルベンドとは?その役割とメリット

ノーマルベンドとは、一言でいうと「電線管を直角(90度)に曲げる箇所に使用するL字型の継手部材」のことです。

現場では単に「ノーマル」と呼ばれることもあります。

直線のパイプ同士をつなぎ、建物のコーナーや天井から壁への立ち下げ部分などで、配管の向きを90度変えるために使われます。

なぜこの形なのか?最大のメリット

水道管のエルボ(継手)とは違い、ノーマルベンドは大きく緩やかなカーブ(アール)を描いているのが特徴です。これには明確な理由があります。

  1. 通線のしやすさ(入線容易性)直角にカクンと折れ曲がっていると、管の中に電線を通す際に引っかかってしまいます。ノーマルベンドは電線がスムーズに滑り抜けるよう計算された形状になっています。
  2. 電線の保護急な角度で曲げると、電線に無理な力がかかったり、被覆(絶縁体)が傷ついたりする恐れがあります。緩やかなカーブは電線を守るための工夫です。
  3. 施工の効率化現場でパイプを曲げるには、「パイプベンダー」という専用工具や、バーナーで炙る(樹脂管の場合)手間が必要です。ノーマルベンドを使えば、差し込んで接続するだけで均一で美しい曲がり角を作ることができます。

2. 試験に出る!2つの種類と見分け方

2. 試験に出る!2つの種類と見分け方

電気工事士試験では、使用する管の種類に合わせて「正しいノーマルベンド」を選ぶ知識が問われます。

主に以下の2種類が登場しますので、写真鑑別問題対策としてそれぞれの特徴を目に焼き付けておきましょう。

① ねじなし電線管(E管)用

金属管工事で使用される金属製のタイプです。

[ 画像:銀色の金属製で、両端に小さなねじがついているノーマルベンドの写真 ]

特徴と見分け方:

・材質:金属製(亜鉛めっき等が施されており銀色)

・形状:両端のスリーブ(接続部)に「止めねじ」が付いているのが最大の特徴です。

・施工:管を差し込み、この止めねじをスパナ等で締め切ることで固定します。

試験対策のポイント:

写真を見て「銀色」で「小さなねじ」が付いていれば、それは「ねじなし電線管用のノーマルベンド」です。

このねじは、締め付けるときに頭部がねじ切れる(ポロリと取れる)構造になっており、それによって塗装被膜を破り、電気的な接続(ボンド効果)を確保する重要な役割があります。

↓鋼製(ねじなし)電線管の図鑑

https://faq.tenisyoku.com/faq/materials#screwless-steel-conduit

↓鋼製(ねじなし)電線管の解説記事

② 硬質塩化ビニル電線管(VE管)用

合成樹脂管工事で使用されるプラスチック製のタイプです。

硬質塩化ビニル電線管

特徴と見分け方:

・材質:硬質塩化ビニル(樹脂製)。色はグレーやベージュが一般的。

・形状:金属のような光沢はなく、ねじも付いていません。全体的になめらかな質感です。

・施工:専用の接着剤を使用してVE管と接続します(TS接続)。

試験対策のポイント:

写真を見て「樹脂っぽい質感」で「ねじがない」ものは「VE管用のノーマルベンド」です。

筆記試験で「金属管工事の材料を選べ」という問題が出た際、このVE用を選ばないように注意してください。

↓硬質塩化ビニル電線管(VE管)用の図鑑

https://faq.tenisyoku.com/faq/materials#ve-conduit

↓硬質塩化ビニル電線管(VE管)用の解説記事

3. 合否を分ける!「ユニバーサル」との違い

3. 合否を分ける!「ユニバーサル」との違い

電気工事士試験において、多くの受験生が混乱するのが「ユニバーサル(ユニバーサルフィッティング)」との区別です。

どちらも「管を直角に曲げる」という用途は同じですが、その構造と目的が決定的に違います。ここが試験のひっかけポイントです。

比較表:ノーマルベンド vs ユニバーサル

形状の違い:

・ノーマルベンド:単純なパイプ状。フタはない。

・ユニバーサル:L字型の箱(ボックス)のような形状。背面にフタがある。

構造の違い:

・ノーマルベンド:密閉されており、中を見ることはできない。

・ユニバーサル:背面のフタ(カバー)がねじ止めされており、開けることができる。

用途の違い:

・ノーマルベンド:単に配管を曲げるため。

・ユニバーサル:露出配管で見栄え良く曲げたい時や、フタを開けて通線作業を補助したい時。

試験での決定的な見分け方

写真鑑別で迷ったら、背面に「フタ(点検口)」があるかどうかを確認してください。

ユニバーサル

・フタがあり、ビスが見える = ユニバーサル

・フタがなく、つるっとした管 = ノーマルベンド

「ユニバーサル」は、複雑な配線で電線が通りにくい時に、フタを開けて電線を引っ張り出したり送り込んだりできる便利な部材です。一方、ノーマルベンドは一度施工したら中は触れません。この機能の違いを理解しておくと、実技試験や実務でも役立ちます。

4. 覚えておくべき施工ルール(数値)

4. 覚えておくべき施工ルール(数値)

筆記試験の「施工方法」や「鑑別」の問題では、細かい施工ルールが問われることもあります。以下のポイントを頭に入れておきましょう。

VE管の接続深さ

VE管用ノーマルベンドに管を接続する場合、基本的には接着剤を使用します。

この時の差し込み深さは、「管の外径の0.8倍以上」とする必要があります。

(接着剤を使用しない場合は1.2倍以上ですが、ノーマルベンドは通常接着します)

屈曲部の半径(参考知識)

電線管を自力で曲げる場合は「管内径の6倍以上の半径」で曲げる必要がありますが、ノーマルベンドなどの既製品を使用する場合は、それより小さい半径でも認められています。狭い場所でコンパクトに曲げたい場合、ノーマルベンドは非常に有効な手段です。

まとめ

電気工事士試験におけるノーマルベンドの重要ポイントを整理します。

  1. 役割:電線管を直角に曲げ、電線をスムーズに通すための部材。
  2. 鑑別(金属):銀色で止めねじがあるものは「ねじなし管用」。
  3. 鑑別(樹脂):グレーでねじがないものは「VE管用」。
  4. 注意点:フタがついている箱型のものは「ユニバーサル」。

ノーマルベンドは、電気工事の基本中の基本となる部材です。

試験本番で写真が出題されたら、「これはノーマルベンド!用途は直角曲げ!ユニバーサルとは違う!」と自信を持って解答してください。

細かい違いを理解していることが、合格への確実な一歩となります。