【第二種電気工事士】配電盤の図記号は?電気を建物全体に送る「司令塔」を解説

記事を読む前に!実践・過去問チャレンジ

まずは今の実力をチェックしてみましょう。第二種電気工事士の筆記試験(配線図問題)において、この基本問題を迷わず正解できるでしょうか。

ビルや住宅がある限り無くならない仕事、その第一歩となる問題を解いてみましょう。

【問題】

次の図記号1〜4のうち、「配電盤」を示すものはどれでしょう?

  1. [ 画像:四角形の中に斜め線が1本入っている図形 ]
  2. [ 画像:四角形の中に×印(バツ)が入っている図形 ]
  3. [ 画像:四角形の中に黒塗りの四角がある図形 ]
  4. [ 画像:四角形の中に丸(○)が入っている図形 ]

答えは決まりましたか?

「あれ、斜め線だっけ?バツ印だっけ?」と迷うことが多いのがこの問題です。

しかし、この二つの違いは、実際の電気工事の現場では「役割の大きさ」が全く異なります。

正解の発表とともに、未経験からプロを目指す方が現場で恥をかかないための知識を解説していきます。

1. ズバリ、この図記号は何?

先ほどのクイズの答え合わせです。

配線図記号(JIS C 0617)で「配電盤」を表すのは以下のものです。

[ 画像:四角形の中に×印(バツ)が入っている図形 ]

答えは、選択肢の 2 でした。

覚え方のコツ

配電盤の記号は、四角形の中にバツ印(×)が書かれています。

これは 「封筒」 の裏側をイメージすると覚えやすいです。

  • 電力会社から送られてきた電気(手紙)を最初に受け取る場所 = 封筒マーク(配電盤)

と記憶しましょう。

対して、よく間違えられる選択肢1の「斜め線」は「分電盤」です。こちらは「電気を分ける(分数の線)」というイメージで区別します。

2. 配電盤と分電盤、何が違うの?

試験では図記号の形だけ覚えれば点数は取れますが、実務に出ることを考えると、この2つの違いを明確にしておく必要があります。画像の解説文にもある通り、役割には明確な上下関係があります。

配電盤とは分電盤などへ電気を供給する盤

分電盤とは各電路へ電気を供給する盤

これを会社組織に例えるとわかりやすくなります。

配電盤(社長・本部長クラス)

建物に入ってくる高圧の電気などを受け取り、使いやすい電圧に変えたりして、各フロアの分電盤へ「配給」する大元です。

扱う電気が大きいため、高圧受電設備(キュービクル)の中や、専用の電気室に設置されることが多い、巨大な設備です。

分電盤(現場マネージャー・課長クラス)

配電盤から送られてきた電気を、さらに細かく分けて、照明やコンセントといった具体的な「末端の機器」へ送る役割です。

私たちが普段見かける、家の玄関や廊下にあるブレーカーが並んでいる箱、あれが分電盤です。

3. 実際の現場ではどこに使われている?

ホワイトカラーの仕事から電気工事へ転職を考えている方にとって、これらが「どこにあるか」を知ることは、仕事のイメージを掴む上で重要です。

ビルや工場の「心臓部」

配電盤は、ビルや工場、病院などの大きな施設の「電気室」や屋上の「キュービクル(金属の箱)」の中にあります。

配電盤のメンテナンスや設置は、建物全体の電気を管理する非常に責任重大な仕事です。AIがいくら進化しても、この物理的な電力インフラの保守・点検業務をデジタルだけで完結させることはできません。現場に人が赴き、点検し、安全を守る。そこには確実な需要があります。

施工・現場での注意点

試験では「図記号」として出題されますが、実際の図面では「P(Panel)」などの文字と共に描かれることもあります。

配電盤(Main)なのか分電盤(Sub)なのかを読み違えると、ケーブルの太さや種類が全く変わってしまうため、図面の読み取りにおいて最も基本的かつ重要な部分です。

まとめ

  • 配電盤の図記号は 四角に×(バツ) 。封筒のマークと覚える。
  • 分電盤の図記号は 四角に/(斜め線) 。電気を分ける線と覚える。
  • 配電盤 が大元で、そこから 分電盤 へ電気が流れる。
  • これらの設備は建物の心臓部であり、AIに代替されにくい「現場の技術」が必要とされる領域。

一見するとただの四角い記号ですが、そこには「ここから建物全体にエネルギーを送るんだ」という意味が込められています。

まずはこの1問を確実に正解して、電気工事士としてのキャリアの扉を開きましょう。