第二種電気工事士の筆記試験において、配線図や計算問題に時間を取られがちですが、実は最も「コストパフォーマンスが良い」のが法規(関係法令)の分野です。
特に「電気工事業法(電気工事業の業務の適正化に関する法律)」に関する問題は、複雑な計算が一切不要。「数字」と「ルール」さえ覚えてしまえば、問題文を見た瞬間に正解を選べるボーナス問題になります。
しかし、試験には「3年」や「5年」といった似たような数字がいくつも登場するため、うろ覚えのままだと本番で迷ってしまう落とし穴でもあります。
今回は、電気工事業者の業務ルールに関する過去問を通して、絶対に落とせない重要数字とルールを解説します。
これから独立や副業を考えている方にとっても、実務に直結する大切な知識です。
記事を読む前に!実践・過去問チャレンジ
それでは、今の実力をチェックしてみましょう。
この問題は、電気工事業法において「適合していないもの(間違っている記述)」を見つける形式です。
選択肢の中に隠された「嘘の数字」を見抜いてください。
【問題】
電気工事業の業務の適正化に関する法律に定める内容に、適合していないものは次のうちどれか。
- 一般用電気工事の業務を行う登録電気工事業者は、第一種電気工事士または第二種電気工事士免状の取得後、電気工事に関し3年以上の実務経験を有する第二種電気工事士を、その業務を行う営業所ごとに、主任電気工事士として置かなければならない
- 電気工事業者は、営業所ごとに帳簿を備え、経済産業省令で定める事項を記載し、5年間保存しなければならない
- 登録電気工事業者の登録の有効期限は7年であり、有効期限の満了後引き続き電気工事業を営もうとする者は、更新の登録を受けなければならない
- 一般用電気工事の業務を行う電気工事業者は、営業所ごとに、絶縁抵抗計、接地抵抗計、交流電圧を測定することができる回路計を備えなければならない
答えは決まりましたか?
「3年」「5年」「7年」と、期間を表す数字がいくつか出てきました。
この中に、電気工事業法には存在しない数字が含まれています。
運転免許証の更新期間や他の法律と混同していないか、整理しながら答え合わせをしましょう。
1. ズバリ、正解(やってはいけない工事)は?
正解は、選択肢の 3 です。
問題文には「登録の有効期限は7年」と書かれていますが、これが誤りです。
電気工事業法において、登録の有効期間は【5年】と定められています。
なぜ「7年」が間違いなのか?
この法律には「7年」という規定は存在しません。これは試験問題を作る際によく使われる「ひっかけの数字」です。
登録電気工事業者が事業を続ける場合、5年ごとに更新の登録を受ける必要があります。

2. これで完璧!電気工事業法で覚えるべき「3つの数字」
この問題を攻略し、類題でも確実に得点するために必要な知識は、実はシンプルです。
以下の3つのポイントをセットで覚えてしまいましょう。
① 登録も帳簿も「5年」
選択肢2と3に関わるルールです。
電気工事業を営むための「登録」と、工事の内容を記録する「帳簿」の保存期間は、どちらも同じ「5年」です。
・登録有効期限:5年
・帳簿保存期間:5年
「電気工事業法は、Go(5)!」と語呂合わせで覚えておくと、今回のように「7年」という選択肢が出てもすぐに間違いだと気づけます。
② 主任電気工事士の実務経験は「3年」
選択肢1に関わるルールです。
電気工事のお店(営業所)には、必ず責任者として「主任電気工事士」を置く義務があります。
第二種電気工事士がこの主任になるためには、免状取得後に「3年以上」の実務経験が必要です。
・第一種電気工事士:すぐに主任になれる
・第二種電気工事士:3年の実務経験が必要
ここでは「3年」という数字が出てきます。「登録期間は5年」ですが、「実務経験は3年」です。この数字を入れ替えた問題も頻出ですので注意してください。
③ 必須測定器は「3点セット」
選択肢4に関わるルールです。
電気工事を行う営業所には、工事後の安全確認のために必ず備えておかなければならない測定器(特定検査用器具)があります。
- 絶縁抵抗計(メガー)
- 接地抵抗計(アーステスタ)
- 回路計(テスタ):交流電圧を測定できるもの
この3つは必須です。これらが揃っている記述は「正しい」と判断できます。
もし選択肢に「検電器」や「電力計」、「周波数計」などが含まれていたら、それは必須器具ではないため誤りの記述となります。
まとめ:この問題の攻略ポイント
今回の過去問を通して覚えるべき要点は以下の通りです。試験直前にこのリストを見直すだけでも効果的です。
・登録電気工事業者の登録有効期限は 5年(7年は間違い)
・帳簿の保存期間も 5年
・第二種電気工事士が主任電気工事士になるには 3年 の実務経験が必要
・営業所に備えるべき器具は 絶縁抵抗計・接地抵抗計・回路計 の3つ
法規の問題は「知っているか知らないか」だけの勝負です。
この「5・5・3」の数字と「3つの器具」をしっかり暗記しておけば、試験本番で迷うことなく貴重な1点をゲットできるでしょう。

