【第二種電気工事士】ネオン放電灯工事の施工ルール!管灯回路の隠ぺい配線や離隔距離を徹底解説

【第二種電気工事士】ネオン放電灯工事の施工ルール!管灯回路の隠ぺい配線や離隔距離を徹底解説

記事を読む前に!実践・過去問チャレンジ

繁華街の看板などで見かけるネオンサイン。最近はLED化が進んでいますが、独特の風合いから依然として需要があり、第二種電気工事士試験でも「特殊な工事」として定期的に出題される重要テーマです。

特に重要なのは、数千ボルトもの高い電圧がかかる「管灯回路(かんとうかいろ)」の扱いです。危険が伴うため、一般的なコンセントや照明の配線工事よりも厳しいルールが定められています。

今回は、ネオン放電灯工事における「やってはいけない施工方法」を見抜く問題です。安全の観点から考えれば、答えは自ずと見えてきます。まずは今の実力をチェックしてみましょう。

【問題】

屋内の管灯回路の使用電圧が1000Vを超えるネオン放電灯工事として不適切なものは。ただし、簡易接触防護装置が施してあるものとする。

[ 配線図や問題のイメージ画像を挿入するスペース ]
  1. ネオン変圧器への100V電源回路は、専用回路とし、20A配線用遮断器を設置した
  2. ネオン変圧器の二次側(管灯回路)の配線を、点検できない隠ぺい場所に施設した
  3. ネオン変圧器の金属製外箱にD種接地工事を施した
  4. ネオン変圧器の二次側(管灯回路)の配線を、ネオン電線を使用し、がいし引き工事により施設し、電線の支持点間の距離を1mとした

答えは決まりましたか?

「1000Vを超える」という高電圧がポイントです。

もし壁の中でトラブルが起きたらどうなるか、想像してみてください。

正解と、それぞれの選択肢がなぜ適切(あるいは不適切)なのかを解説します。

1. ズバリ、正解(不適切な工事)は?

正解(やってはいけない不適切な記述)は、選択肢の 2 です。

ネオン放電灯の工事において、もっとも重要な鉄則の一つがこれです。

「管灯回路の配線は、展開した場所 または 点検できる隠ぺい場所 に施設しなければならない。」

【第二種電気工事士】ネオン放電灯工事の施工ルール!管灯回路の隠ぺい配線や離隔距離を徹底解説の問題の正誤と各選択肢の図解説の黒板解説

なぜ「点検できない隠ぺい場所」はNGなのか?

ネオン変圧器の二次側(ネオン管につながる側の回路)は、数千ボルトから高いものでは1万5千ボルト近い高電圧が発生します。これを管灯回路と呼びます。

もし、この高電圧の配線を壁の中や天井裏などの「点検できない隠ぺい場所」に施設してしまうと、以下のリスクが生じます。

・漏電に気づけない

経年劣化や小動物のかじりなどで被覆が傷つき漏電しても、壁の中では発見が遅れます。

・火災の危険

高電圧によるスパーク(火花放電)が起きた場合、点検できない壁内では埃や建材に引火し、見えないところで火災が広がる恐れがあります。

そのため、安全を確保するために、必ず人の目で確認できる場所(展開した場所)か、点検口などがあって容易に点検できる場所(点検できる隠ぺい場所)に施工する必要があります。

点検できる隠ぺい場所(点検口あり)と点検できない隠ぺい場所(壁内)の比較図

2. 他の選択肢はなぜOKなのか?(詳細解説)

選択肢2以外はすべて適切な工事です。試験で問われる重要な数値が含まれていますので、一つずつ確認しましょう。

1. 電源回路と遮断器(OK)

記述:ネオン変圧器への100V電源回路は、専用回路とし、20A配線用遮断器を設置した

解説:ネオン放電灯は、コンセントから適当に電源を取るのではなく、原則として専用の回路を設けます。また、過電流が流れた際に回路を遮断するための装置(配線用遮断器など)が必要です。20A配線用遮断器は一般的な分岐回路として適切です。

3. 接地工事(OK)

記述:ネオン変圧器の金属製外箱にD種接地工事を施した

解説:ネオン変圧器の金属製の外箱には、漏電した際に人が触れて感電するのを防ぐため、アース(接地)を取る必要があります。

300V以下の機械器具の外箱には「D種接地工事」を施すのが基本ルールです。

(※ネオン変圧器の二次側は高電圧ですが、外箱の接地は一次側の100Vや200Vを基準に考えるため、D種接地工事となります。)

4. がいし引き工事と支持点間距離(OK)

記述:ネオン変圧器の二次側(管灯回路)の配線を、ネオン電線を使用し、がいし引き工事により施設し、電線の支持点間の距離を1mとした

解説:ここは試験で非常によく出る数値ポイントです。

1000Vを超える管灯回路の配線は、絶縁性の高い「がいし引き工事」で行います。その際、電線を固定する間隔(支持点間距離)は「1m以下」と決められています。

選択肢は「1m」としているので、基準内であり適切です。

がいし引き工事の支持点間距離1mを示す図解

3. 試験直前チェック!ネオン工事の「数字」まとめ

この問題に関連して、第二種電気工事士試験で覚えるべきネオン放電灯工事の数値を整理しました。これらの数字は暗記必須です。

項目覚えるべきルール・数値
工事できる場所展開した場所、点検できる隠ぺい場所(※点検できない場所はNG)
工事方法がいし引き工事 に限る(※1000V超の場合)
使用電線ネオン電線
支持点間の距離1m 以下
電線相互の間隔6cm 以上
接地工事外箱には D種接地工事

覚え方のコツ

・「1メートル」と「6センチ」

電線を支える間隔は1m。電線同士が近づきすぎてショートしないための距離は6cm。この2つの数字はセットで覚えましょう。

・「高電圧だから見える場所に」

ネオンは高電圧で危険。だから隠してはいけないとイメージすると、今回の正解である「点検できない隠ぺい場所NG」はすぐに判断できます。

まとめ:この問題の攻略ポイント

・ネオンの管灯回路は高電圧。だから「点検できない場所」に隠してはいけない。

・工事は「がいし引き」が基本。

・電線を留める間隔は「1m以下」、電線同士は「6cm以上」離す。

・アースは「D種接地」。

ネオン工事の問題は、複雑な計算がなく、ルールと数値を暗記していれば確実に得点源にできる問題です。

「危ないものは隠さない」という安全の原則を理解して、試験本番で迷わず正解を選べるようにしておきましょう。