【第二種電気工事士】電力の発熱量の計算問題を解説!発熱量(kJ)を求める公式の使い方

【第二種電気工事士】電力・電力量・熱量の計算問題を解説!発熱量(kJ)を求める公式の使い方

記事を読む前に!実践・過去問チャレンジ

電気工事士の筆記試験において、計算問題は「公式さえ知っていれば確実に解ける」貴重な得点源です。

特に今回解説する「熱量(発熱量)」の計算は、オームの法則のような複雑な回路計算が必要なく、決まったパターンに数字を当てはめるだけで正解できます。

しかし、多くの受験者が「単位の変換」を忘れてしまい、間違った選択肢を選んでしまう「引っかけ問題」の定番でもあります。

まずは、実際に出題された過去問の類題を解いて、現在の実力をチェックしてみましょう。

【問題】

消費電力が 300 W の電熱器を、2 時間使用したときの発熱量(kJ)は。

  1. 36
  2. 600
  3. 1080
  4. 2160

答えは決まりましたか?

「300かける2で600!簡単じゃないか」

そう思って選択肢の2番を選んでしまった方は、残念ながら不正解です。

なぜ600ではダメなのか?

そして、どうすれば正解の「kJ(キロジュール)」にたどり着けるのか?

この問題を攻略するための「公式」と「計算のルール」を詳しく解説します。

1. ズバリ、正解は?

正解は、選択肢の 4(2160) です。

この問題のポイントは、単純な掛け算ではなく、「時間の単位」と「電力の単位」を正しく変換して計算できるかにあります。

2. 解説:この問題には「3600の公式」を使おう

小学生でも分かりやすいような計算式を図で解説する画像

このタイプの問題を解くために、教科書などで推奨されている最も確実な公式があります。

試験本番で迷わないよう、この形を覚えてしまいましょう。

【発熱量を求める公式】

Q = 3600 × P × t

それぞれの文字の意味は以下の通りです。

・Q:発熱量(単位:kJ キロジュール)

・P:消費電力(単位:kW キロワット)

・t:時間(単位:h 時間)

この公式を使って、今回の問題を解く手順を解説します。

手順1:消費電力を「kW」に直す

ここが最大のポイントです。問題文では「300 W」と書かれていますが、公式の P は「kW(キロワット)」でなければなりません。

1000 W = 1 kW なので、300を1000で割ります。

300 ÷ 1000 = 0.3 (kW)

手順2:公式に当てはめる

・電力 P = 0.3 (kW)

・時間 t = 2 (h)※時間はそのまま「2」を使います

これらを公式に代入します。

Q = 3600 × 0.3 × 2

公式への代入と計算過程を示した図解

手順3:計算する

3600 × 0.3 = 1080

1080 × 2 = 2160

答えは「2160 kJ」となり、選択肢の4番が正解だとわかります。

3. なぜ「3600」を掛けるのか?

「公式を丸暗記するのは不安」「ど忘れしそう」という方のために、なぜ3600という数字が出てくるのかを解説します。

理屈がわかれば、公式を忘れても自力で解けるようになります。

熱量の基本は「秒」

電気の世界では、エネルギーの基本単位「J(ジュール)」は、「1秒間あたりのエネルギー」として定義されています。

つまり、本来であれば時間を「秒」に直して計算するのが基本です。

1時間は何秒?

今回の問題は「2時間」です。

1時間は60分、1分は60秒ですから、

60 × 60 = 3600秒

となります。

この「時間の単位を秒に直すための数字」が、公式に含まれている「3600」の正体です。

つまり、やっていることは単純

この公式は、以下の3つの作業をまとめて行っているだけなのです。

  1. 時間を秒に直す(×3600)
  2. 電力を掛ける(× W)
  3. 最後に1000で割ってキロにする(÷1000)

いちいち計算するのは面倒なので、最初から電力をkW(÷1000済み)にしておき、3600を掛けることで一発で答えが出るようにしたのが、今回紹介した解法です。

まとめ:この問題の攻略ポイント

第二種電気工事士の試験で「熱量(kJ)」を問われたら、以下の手順を思い出してください。

  1. 問題文の「W(ワット)」を必ず「kW(キロワット)」に直す。(例:300W → 0.3kW)
  2. 時間(h)はそのまま使う。
  3. 公式「Q = 3600 Pt」に当てはめて計算する。

この「WをkWにする」という一手間さえ忘れなければ、数字が変わっても確実に正解できます。

計算問題を恐れず、得点源にして合格を目指しましょう。