【第二種電気工事士】正弦波交流の「最大値」と「実効値」の関係は?試験で役立つ計算のコツと覚え方を解説

【第二種電気工事士】正弦波交流の「最大値」と「実効値」の関係は?試験で役立つ計算のコツと覚え方を解説

記事を読む前に!実践・過去問チャレンジ

第二種電気工事士の筆記試験において、「電気の基礎理論」は最初の難関と言われます。

特に交流回路の分野では、目に見えない電気の波形や電圧の変化をイメージしなければならないため、苦手意識を持つ方も多いのではないでしょうか。

しかし、今回取り上げる「正弦波交流電圧」に関する問題は、たった一つの「決まりごとの数字」を覚えるだけで解ける、非常に得点しやすい分野です。

普段私たちが使っているコンセントの100Vや200Vの正体を理解する上でも、避けては通れない重要な知識です。

まずは、実際に出題された過去問の形式で、現在の理解度をチェックしてみましょう。

【問題】

実効値が 210 V の正弦波交流電圧の最大値 [ V ] はいくつか。

  1. 210
  2. 296
  3. 363
  4. 420

答えは決まりましたか?

「そのまま210Vではないのか?」

「何かを掛け算する気がするけれど、数字を忘れてしまった」

もし迷ってしまっても大丈夫です。

この問題は、電気理論の基礎知識として「実効値」と「最大値」の倍率の関係を知っていれば、複雑な計算なしに正解を導き出せます。

正解がどれになるのか、そしてなぜその計算になるのか、試験本番で迷わないための覚え方と合わせて解説します。

1. ズバリ、正解と計算方法は?

正解は、選択肢の 2(296) です。

この問題を解くための鉄則(公式)はこれだけです。

210V × 1.41 = 296V

【最大値 = 実効値 × 1.41】

この「1.41」という数字は、数学で習うルート2の近似値です。

問題文にある「実効値 210V」をこの式に当てはめて計算します。

210 × 1.41 = 296.1

計算結果は約 296 となり、選択肢の「2」が正解となります。

【第二種電気工事士】正弦波交流の「最大値」と「実効値」の関係は?試験で役立つ計算のコツと覚え方を解説の問題の正誤と各選択肢の図解説の黒板解説

2. なぜ「実効値」と「最大値」は違うのか?

公式を丸暗記する前に、そもそも「交流」の仕組みをイメージしておくと、記憶に残りやすくなります。

正弦波交流の波形

乾電池(直流)とは違い、コンセントから来る電気(交流)は、時間とともに電圧の大きさと向きが常に変化しています。

その変化の様子をグラフにすると、綺麗な波の形になります。これを「正弦波(せいげんは)」と呼びます。

正弦波交流の波形グラフの画像:横軸が時間、縦軸が電圧

この波の形には、重要な2つの「高さ」の基準があります。

最大値(さいだいち)

波の一番高い「てっぺん」の値です。

グラフで見ると、一瞬だけ到達するピークの電圧のことを指します。

実効値(じっこうち)

電圧が常に変動していると扱いにくいため、「実際に仕事をする能力」として、直流と同じ働きをする値に換算したものです。

私たちが普段「100V」や「200V」と呼んでいる電圧は、すべてこの「実効値」のことです。

2つの関係

図をイメージしてみてください。平均的なパワーである「実効値」よりも、波のてっぺんである「最大値」の方が、当然高い位置にあります。

そのため、必ず「最大値 > 実効値」となります。

その大きさの倍率が「約1.41倍(ルート2倍)」と決まっているのです。

3. 試験で役立つ!数字の覚え方とテクニック

第二種電気工事士の試験では電卓が使えないため、効率よく計算するためのコツを押さえておきましょう。

① 魔法の数字「1.41」

ルート2(1.41)の値は、昔ながらの語呂合わせで覚えてしまいましょう。

「一夜一夜に人見頃(ひとよひとよにひとみごろ)」

試験の計算では「1.41」まで覚えれば十分通用します。

② 「最大値の方が大きい」と覚える

試験中に「掛け算だっけ?割り算だっけ?」とパニックになったら、言葉の意味を思い出してください。

「最大」という名前がついている以上、元の実効値よりも数字が大きくならなければおかしいはずです。

・実効値から最大値を求めるなら → 1.41を掛けて大きくする

・最大値から実効値を求めるなら → 1.41で割って小さくする

このように考えれば、式を立て間違えることはありません。

③ 100Vコンセントの場合

身近な例で覚えておくのも有効です。

家庭用コンセント(実効値100V)の最大値は、「100 × 1.41 = 141V」です。

実はコンセントには、一瞬だけ約141Vもの電圧がかかっているのです。この「100が141になる」という感覚を持っておくと、検算にも役立ちます。

まとめ:この問題の攻略ポイント

・家庭用などの交流電圧は、常に波打って変化している。

・普段使っている電圧(210Vなど)は「実効値」である。

・波のてっぺん「最大値」は、実効値よりも約1.41倍大きい。

・計算公式:最大値 = 実効値 × 1.41

この「1.41を掛ける」というルールは、電気工事士試験の基礎中の基礎であり、一度覚えてしまえば忘れない強力な武器になります。

問題文に「正弦波交流」「最大値」という言葉を見つけたら、「ラッキー問題だ!」と思って確実に点数をゲットしましょう。