はじめに:実力チェック問題
これから電気工事士を目指して勉強中の皆さん、そしてデスクワークから現場仕事への転身を考えている皆さん、勉強の進み具合はいかがでしょうか。
電気工事士の筆記試験、特に配線図の問題では「図記号を正しく覚えているか」が合否を分けます。
今回は、学校や非常警報設備などでよく使われる「ベル」についての問題です。まずは何も見ずに解いてみましょう。
【問題】
次の1〜4の図記号のうち、「ベル」を示すものはどれでしょう?
- [ ここに「四角形の中に黒丸が入っている」図記号の画像を挿入 ]
- [ ここに「四角形の下辺に半円(または丸)がくっついている」図記号の画像を挿入 ]
- [ ここに「丸の中にHの文字」の図記号の画像を挿入 ]
- [ ここに「丸の中にLの文字」の図記号の画像を挿入 ]
答えは決まりましたか?
「あれ、四角の中に丸だったっけ?外だったっけ?」と迷った方もいるかもしれません。特に選択肢1と2は試験でもよく間違えられる組み合わせです。
正解と覚え方のコツ、そして実際に現場でどのように使われているかを解説します。
1. 正解発表と覚え方
正解は、 選択肢の 2 です。
四角形の下の辺に、丸(または半円)がぶら下がっているような形の記号、これが「ベル」です。JIS C 0617 規格に基づいた図記号です。
一発で覚える!記憶のフック
この記号を覚えるときは、 「風鈴」や「ハンドベル」 をイメージしてください。
- 四角い本体の下に、音を鳴らす部分がぶら下がっている
- ベルの「舌(ぜつ)」が下に出ている
この形状がそのまま図記号になっていると考えると、もう忘れません。「下に丸が付いていたらベル」です。
2. 間違いやすい「ブザー」との違い
今回の問題で一番のひっかけとなるのが、選択肢1の「四角形の中に丸が入っている」記号です。
これは 「ブザー」 の図記号です。
- ベル(Bell): 四角の 下 に丸が付く。(ジリリリリ!と物理的に叩いて鳴るイメージ)
- ブザー(Buzzer): 四角の 中 に丸がある。(ビーー!と箱の中で震えて鳴るイメージ)
試験問題では、この2つが並んで出題されることが非常に多いです。「中か、下か」で機能が違うことを明確にしておきましょう。
ちなみに、選択肢3は「位置表示灯(H)」、選択肢4は「確認表示灯(L)」でした。
3. 実際の現場での使われ方
「ベルなんて学校のチャイムくらいでしか聞かないよ」と思うかもしれませんが、電気工事の現場では非常に重要な設備の一つです。
火災報知器の「ジリリリ」
皆さんがオフィスビルやマンションで見かける「非常ベル」。赤いランプのついたボックスの中に、このベルが設置されています。火災が発生した際、建物全体に危険を知らせるための大音量を出すのがこの器具の役目です。
工場や現場の呼び出し
騒音の大きい工場などでは、繊細な電子音のチャイムでは聞こえないことがあります。そのため、あえて物理的に音を叩き出す「ベル」や、振動音の「ブザー」を使って、始業や休憩、緊急呼び出しを知らせます。
施工管理・工事のポイント
ホワイトカラーの仕事では「通知」といえばPC画面のポップアップやスマホのバイブレーションですが、現場では「確実に全員に危険や合図を伝える」という物理的な音響装置が命を守ります。
もしあなたが現場で配線図を見ているとき、このベルの記号を見つけたら、「ここは非常時に大きな音が出る場所だな」「配線の接続不良は許されない重要な回路だな」と意識を向ける必要があります。
また、画像の解説文にもある通り、これらの機器は変圧器(トランス)を通した 「小勢力回路(60V以下)」 で使用されることが多いのも特徴です。太いケーブルではなく、少し細めの警報用ケーブルを扱う作業になります。
まとめ
- ベルの図記号 は、四角形の 下 に丸が付く。
- ブザーの図記号 は、四角形の 中 に丸が入る。
- 覚え方は「風鈴」や「ハンドベル」のように下がぶら下がっている形。
- 非常警報や工場の合図など、「確実に伝える」ための重要な設備。
図記号一つを覚えることは、単なる暗記ではありません。その先にある「現場の安全」や「建物の機能」を理解することに繋がります。
未経験から電気工事士への転職は、覚えることが多くて最初は大変に感じるかもしれません。しかし、こうした知識の積み重ねが、「現場の技術力」となっていきます。まずはこの1問を確実に得点源にしてください。
