記事を読む前に!実践・過去問チャレンジ
第二種電気工事士の試験において、検査器具や測定器に関する問題は、写真鑑別や文章問題として頻出の重要なセクションです。特に、電気工事の現場で「命を守る」ための器具は、試験でも必ずと言っていいほど問われます。
今回は、その中でも「ネオン式検電器」に焦点を当てた問題です。名前は聞いたことがあるかもしれませんが、具体的に「何を調べるものなのか」を正確に理解していますか?
他の測定器と混同しやすいポイントでもありますので、まずは試験形式で実力をチェックしてみましょう。
【問題】
ネオン式検電器を使用する目的は次のうちどれか。
- ネオン放電灯の照度を測定する
- ネオン管灯回路の導通を調べる
- 電路の充電の有無を確認する
- 電路の漏れ電流を測定する
答えは決まりましたか?
選択肢には「ネオン」という言葉が含まれるものが並んでおり、迷わせる構成になっています。また、「測定」「導通」といった電気工事特有の用語も並んでいます。
正解がどれか、そしてなぜ他の選択肢が間違いなのか。試験本番で自信を持って答えるための知識を解説します。
1. ズバリ、正解と解説
正解は、選択肢の 3(電路の充電の有無を確認する) です。
この問題のキーワードは【検電(けんでん)】です。
検電器とは、その名の通り「電気を検査する器具」ですが、具体的には「電路が充電されているかどうか」を確認するために使われます。

「充電の有無を確認する」とは?
電気工事の用語における「充電」とは、バッテリーに電気を貯めることではなく、【電線や機器に電圧がかかっている状態(電気が来ている状態)】を指します。
工事を行う際、基本的にはブレーカーを切って電気を止めてから作業します(停電作業)。しかし、ブレーカーを切り間違えていたり、配線ミスで電気が生きていたりすることがあります。その状態で電線に触れると感電事故になります。
そうした事故を防ぐために、作業前に「この電線には電気が来ていないか?」をチェックするのが検電器の役割です。
2. ネオン式検電器の仕組みと特徴
ネオン式検電器は、透明な樹脂製の柄の中に「ネオン管」という小さなランプと抵抗が入っています。
どうやって光るのか
使い方はシンプルです。検電器の先端をコンセントの穴や電線の充電部に当て、持ち手の後部にある金属部分(クリップや端部)を指で触れます。
もしその場所に電気が来ていれば(電圧がかかっていれば)、ごく微弱な電流が【電路→検電器→人体→大地】へと流れます。この電流によってネオン管が赤橙色に発光し、「危険!電気あり」と知らせてくれます。
※流れる電流は極めて小さいため、人体に害はなく、感電の衝撃を感じることもありません。
覚えておきたい試験ポイント
【電池が不要】
ネオン式検電器の最大の特徴は、電池がいらないことです。測定対象の電気を利用して光るため、電池切れの心配がありません。
【電圧の値は測れない】
あくまで「有るか無いか」を調べるもので、「100ボルトか200ボルトか」といった数値を測定することはできません。
3. 間違いやすい選択肢の解説(よく出るひっかけ)
試験では、よく似た用語を使ったひっかけ問題が出題されます。他の選択肢がどの測定器を指しているのかを知ることで、正答率がぐっと上がります。
1. ネオン放電灯の照度を測定する
これは間違いです。「照度(明るさ)」を測定するのは【照度計】です。
「ネオン」という名前に惑わされないようにしましょう。ネオン式検電器は「自分が光って知らせる」ものであり、「照明の明るさを測る」ものではありません。
2. ネオン管灯回路の導通を調べる
これも間違いです。「導通」とは、電線が切れておらず繋がっているかを確認することです。
導通を調べるには、電池を内蔵した【回路計(テスタ)】などを使います。ネオン式検電器は、電気が来ていない電線のチェック(導通チェック)には使えません。
4. 電路の漏れ電流を測定する
これも間違いです。「漏れ電流(漏電)」を測定するのは【クランプメータ(漏れ電流計)】です。
電線をクリップのように挟み込んで電流を測る道具であり、検電器とは形も役割も全く異なります。
4. 現場で役立つプラスアルファの知識
ネオン式検電器を使うと、家庭用コンセントの「極性」を見分けることができます。
コンセントの2つの穴には役割の違いがあります。
・接地側(N相):地面につながっている安全な側(通常は左の長い穴)
・非接地側(L相):電圧がかかっている側(通常は右の短い穴)
ネオン式検電器をそれぞれの穴に差し込むと、【非接地側(電圧側)】でのみネオン管が光ります。接地側では光りません。これを利用して、コンセントの配線が正しいかどうかを確認することができます。
まとめ
今回の問題のポイントを整理します。
・機器名:ネオン式検電器
・目的:電路の充電の有無(電圧がかかっているか)を確認する
・特徴:電池不要。感電防止のために使用する。
・注意点:照度や導通、漏れ電流を測るものではない。
この「充電の有無」というフレーズと「ネオン式検電器」をセットで覚えておけば、筆記試験の鑑別問題でも迷わず得点できます。安全を守るための基本道具ですので、しっかりと理解しておきましょう。

