まずは過去問形式で実力チェック
それでは早速、本題の演習問題です。
第二種電気工事士の筆記試験(配線図記号)において、以下の問いに正解できるか確認してみてください。
【問題】
次の図記号1〜4のうち、「リモコンリレー」を示すものはどれでしょう?
- [ 画像:四角形の中に「T」の記号 ]
- [ 画像:四角形の中に「R」の記号 ]
- [ 画像:円(黒丸)の中に「R」の記号 ]
- [ 画像:円(黒丸)の横に「A」の記号 ]
答えと解説
正解は決まりましたか?
この問題は、試験で非常によく出る「リモコン配線」シリーズの基本です。
正解は、選択肢の 2 です。
図記号としては、正方形の中に「R」 と書かれているものが「リモコンリレー」を表します。
選択肢の解説
間違いやすい他の記号も合わせて覚えておきましょう。
- 1. 四角形に「T」: リモコン変圧器(トランス)
- Transformer(変圧器)の頭文字「T」です。リモコン配線に必要な24Vの電気を作る装置です。
- 2. 四角形に「R」: リモコンリレー【正解】
- Relay(リレー)の頭文字「R」です。
- 3. 黒丸に「R」: リモコンスイッチ
- 壁に付いているスイッチです。丸い記号は「スイッチ類」を表すことが多いと覚えましょう。
- 4. 黒丸に「A」: 自動点滅器
- Automatic(自動)の「A」です。周囲の明るさを検知して自動でON/OFFするセンサーです。
リモコンリレーとは?仕組みと役割
試験で記号を選べるようになったら、次は「そもそもこれは何をする機械なのか?」を理解しましょう。ここを理解していると、実技試験や現場に出た時の理解度が格段に上がります。
1. なぜ「リモコン」なのか
家庭の照明スイッチは、スイッチまで太い電線(100V)が来ていて、直接電気を入り切りしています。しかし、大きなオフィスビルや工場で、すべての照明スイッチまで太い電線を引っ張るのは大変ですし、配線がごちゃごちゃになってしまいます。
そこで活躍するのがこの「リモコン配線」というシステムです。
- 手元のスイッチ(リモコンスイッチ) は、低い電圧(24V)の信号線だけで繋がっています。
- スイッチを押すと、分電盤の中にある 「リモコンリレー」 に信号が飛びます。
- 信号を受け取った 「リモコンリレー」 が、照明用の大きな電気(100Vや200V)をガチャンとON/OFFします。
つまり、手元のスイッチはあくまで「指令を出すだけ」で、実際に力仕事(電気の入り切り)をしているのは、分電盤の中にいるこの「リモコンリレー」なのです。
2. 実際の見た目(写真鑑別対策)
記事冒頭の画像をご覧ください。これが実際のリモコンリレー(パナソニック製など)です。
黒い細長いボディに、黄色や緑の小さな操作レバーが付いているのが特徴です。試験の「写真鑑別問題」でこの写真が出たら、迷わず「リモコンリレー」と答えられるようにしておきましょう。
現場目線で見る!リモコンリレーのポイント
これから現場に出る方へ、施工や実務での豆知識を少し共有します。
「音」で動作がわかる
リモコンリレーは物理的に内部の接点を動かしています。そのため、スイッチを押して動作すると、分電盤の中から「ガチャン!」という結構大きな音がします。
静かな事務所で一斉に照明を消すと、分電盤から「バラバラバラガチャッ!」と音がするのは、このリレーが動いている音です。
一括制御が得意
「帰る時にボタン一つでフロア全部の電気を消したい」
こういう要望(パターン制御・一括制御)がある現場では、ほぼ間違いなくこのリモコンリレーが使われています。従来のスイッチ配線では難しい複雑な制御も、リモコン配線なら簡単に実現できるからです。
実際の図面では
試験問題では「四角にR」という単体の記号で出ますが、実際の建築図面や分電盤の図面(盤図)では、ご提示いただいた画像の左下にあるような 「長方形の中にギザギザ(三角)が入った記号」 で表現されることもあります。
これは複数のリレーが並んでいる様子を簡略化したもので、横に「10」と書いてあれば「ここにリレーが10個並んでいますよ」という意味になります。
(※筆記試験の一般問題では「四角にR」を覚えておけば大丈夫です)
まとめ
第二種電気工事士の試験において、リモコンリレーは頻出かつ重要なコンポーネントです。
- 図記号は 「四角形にR」
- 写真は 「黒くて細長い、小さなレバー付きの器具」
- 役割は 「信号を受けて、メインの電気をON/OFFするスイッチ役」
- 「丸にR(スイッチ)」 や 「四角にT(トランス)」 と混同しないように注意!
自分が配線したシステムで建物全体の明かりが灯る瞬間は、電気工事士ならではの大きなやりがいです。
まずは記号をマスターして、試験合格への一歩を踏み出してください。
