【第二種電気工事士】フロートレススイッチの図記号は?ビルやマンションの水管理に必須の記号を解説


記事を読む前に!実践・過去問チャレンジ

まずは今の実力をチェックしてみましょう。第二種電気工事士の筆記試験(配線図問題)において、給水や排水設備の制御で頻出の以下の問いに正解できるでしょうか。

これが解ければ、ポンプ制御やシーケンス制御に関する配線図問題で1点確保です。

【問題】

次の図記号1〜4のうち、「フロートレススイッチ(電極棒)」を示すものはどれでしょう?

  1. [ 画像:黒丸(●)の横に添字「LF」 ]
  2. [ 画像:黒丸(●)の横に添字「F」 ]
  3. [ 画像:黒丸(●)の横に添字「P」 ]
  4. [ 画像:黒丸(●)の横に添字「B」 ]

答えは決まりましたか?

正解がどれか、そしてなぜその記号になるのか。

これから未経験で電気業界へ飛び込もうとしている方や、AIには代替できない現場仕事でキャリアを築きたい方に向けて、現場での使われ方も含めて詳しく解説していきます。


AIの進化によってデスクワークが自動化されていく昨今ですが、私たちが生活する上で欠かせない「水」を管理する設備は、物理的なセンサーや配線工事なしには動きません。

今回解説するのは、マンションやビルの受水槽(水を貯めるタンク)などで活躍する、非常に重要なセンサーです。

しっかりと図記号と役割を理解して、試験の得点源にしてしまいましょう。

1. ズバリ、この図記号は何?

先ほどのクイズの答え合わせです。

JIS C 0617 において「フロートレススイッチ」を表すのは以下のものです。

[ 画像:黒丸(●)の横に添字「LF」 ]

答えは、選択肢の 1 でした。

覚え方のコツ

図記号の横にあるアルファベット「LF」に注目してください。

これは、英語の名称 Liquid Floatless(リキッド・フロートレス)の頭文字をとったものです。

  • Liquid = 液体
  • Floatless = 浮き(フロート)が無い

つまり、「液体の水位を、浮きを使わずに検知するスイッチ」= ●LF と覚えましょう。

ちなみに、選択肢2の「●F」は「フロートスイッチ(浮きスイッチ)」を指すことが多く、こちらは物理的な浮き玉を使って水位を検知するものです。混同しやすいので注意してください。

2. フロートレススイッチの役割と仕組み

添付画像の説明文にもある通り、このスイッチの仕組みは非常にユニークです。

電極に液体が接触することで、そこに流れる電流を検知してON/OFFするスイッチです。

通常、水などの液体は電気を通します。この性質を利用し、タンクの中に長さの違う金属の棒(電極棒)を垂らし、水面が上昇して電極に触れたときに電気が流れるかどうかで水位を判断します。

なぜ「フロートレス」が良いのか?

昔ながらのトイレのタンクのように、プカプカ浮かぶ「浮き玉(フロート)」を使っても水位は検知できます。しかし、浮き玉は動くパーツなので、錆びついたりゴミが引っかかったりして動かなくなる(故障する)リスクがあります。

一方、フロートレススイッチは「ただの金属の棒」を垂らすだけなので、可動部分がありません。そのため故障が少なく、メンテナンスが楽なため、現在のビルや工場の給排水設備では主流となっています。

3. 試験と現場で役立つ「電極棒」の知識

試験の配線図問題では、ただ記号を答えるだけでなく、実際の配線図の一部として出題されることがあります。その際、セットで覚えておきたいのが「電極」の役割です。

3本の棒には意味がある

画像の下部に「LF3」という表記がありますが、これは電極棒が3本あることを示しています。現場では一般的に以下の役割を持たせます。

  1. E1(短): 満水警報やポンプ始動(ここまで水が来たらON)
  2. E2(中): ポンプ停止(ここまで水が減ったらOFF)
  3. E3(長): コモン(アースのような共通線。常に水に浸かっている基準)

試験の複線図問題などでは、このE1、E2、E3への結線が問われることもあります。「一番長い棒が基準(コモン)」と覚えておくと、現場でも図面を見る際に役立ちます。

実際の現場ではどこに使われている?

  • ビルの屋上にある受水槽
    • 水が減ったらポンプを動かして水を汲み上げ、満タンになったら止める制御に使います。
  • 地下の排水ピット
    • 汚水が溜まってきたらポンプを動かして排水し、空になったら止める制御に使います。

あなたが将来、ビルの電気設備点検や工事を行う際、ポンプ室制御盤の中に「LF61F」などの型番が書かれた四角い機器を見つけることでしょう。それが、この図記号の正体である「フロートレススイッチの親機(継電器)」です。

まとめ

  • フロートレススイッチの図記号は ●LF
  • LFは Liquid Floatless(液体・浮きなし) の略。
  • 役割は、電極棒に水が触れる電気の流れで 水位 を検知すること。
  • 浮き(可動部)がないため故障しにくく、ビルの給排水管理の主流。

一見地味な「●LF」という記号ですが、これがあるおかげで、私たちは蛇口をひねればいつでも水が出る生活を送れています。

「浮きがないからLF!」このキーワードを頭に入れて、試験合格へ向けてまた一つ知識を定着させてください。