記事を読む前に!実践・過去問チャレンジ
電気工事士の試験において、「法規」の分野は知っていれば確実に点数が取れる貴重な得点源です。
しかし、「電気用品安全法」に関する問題は、対象となる品目や数値の条件が細かく、なんとなくの記憶では正解を選べないことがあります。
今回は、私たちが普段扱う電気材料の中で、特に規制が厳しい「特定電気用品」を見分ける問題です。
「どれが一番危険そうか?」「一般家庭で使われるサイズか?」という視点で考えてみてください。
まずは今の実力をチェックしてみましょう。
【問題】
電気用品安全法において、特定電気用品の適用を受けるものは次のうちどれか。

- 外径25 (mm) の金属製電線管
- 公称断面積 150 (mm²) の合成樹脂絶縁電線
- ケーブル配線用スイッチボックス
- 定格電流 60 (A) の配線用遮断器
答えは決まりましたか?
「全部、電気工事で使うものだけど、区別があるの?」
「太い電線の方が危険そうだから、2番かな?」
そう迷った方もいるかもしれません。
しかし、この法律には「100」という数字を使った明確な境界線があります。
正解がどれか、そして試験で絶対に間違えないための「見分け方のルール」を解説します。
1. ズバリ、正解(特定電気用品)は?
正解は、選択肢の 4(定格電流 60 (A) の配線用遮断器) です。
この問題のポイントは、「品目ごとの数値の基準」と「PSEマークの形」をリンクさせて覚えているかどうかです。
なぜ「60Aの配線用遮断器」が特定電気用品なのか?
電気用品安全法では、電気用品を大きく2つのグループに分けています。
グループ1:特定電気用品(危険度:高)
構造や使用方法から見て、特に危険や障害の発生する恐れが多いもの。
メーカーは厳しい検査を受け、ひし形のPSEマーク(<PS>E)を表示しなければなりません。
グループ2:特定電気用品以外の電気用品(危険度:中・低)
上記以外の電気用品。
メーカーは自主検査を行い、丸形のPSEマーク((PS)E)を表示します。
配線用遮断器(ブレーカー)は、事故防止の要となる重要な機器です。そのため、定格電流が100A以下のものは、より厳しい「特定電気用品」に指定されています。
今回の「60A」は基準内なので、正解となります。
2. 他の選択肢はなぜ違うのか?(詳細解説)
不正解の選択肢が「なぜ特定電気用品ではないのか」を知ることで、応用力が身につきます。
1. 外径25 (mm) の金属製電線管
判定:特定電気用品以外の電気用品(丸形PSE)
電線管(金属管や合成樹脂管)は、あくまで電線を保護するための「パイプ」です。管自体が電気を通すわけではなく、危険度は比較的低いとみなされるため、「特定以外」に分類されます。
2. 公称断面積 150 (mm²) の合成樹脂絶縁電線
判定:特定電気用品の対象外
ここが試験の引っかけポイントです!
「絶縁電線」は基本的に特定電気用品なのですが、太さ(断面積)の上限があります。
・100mm²以下:特定電気用品(一般住宅などで使われる範囲)
・100mm²超:対象外(主に工場などで使われるプロ仕様)
今回の「150mm²」は100mm²を超えているため、特定電気用品の枠から外れます。「太すぎる電線は(家庭用としての規制である)特定電気用品ではない」と覚えましょう。
3. ケーブル配線用スイッチボックス
判定:特定電気用品以外の電気用品(丸形PSE)
スイッチボックスやカップリングなどの「付属品」も、電線管と同様に危険度が低いため、「特定以外」となります。
3. 試験で役立つ!暗記のコツ「数字の100とマークの形」
電気用品安全法の問題が出たら、以下のイメージで攻略しましょう。
① マークの形で覚える

・特定電気用品 = ひし形(角ばっていて、なんとなく「注意!」という感じ)
・それ以外 = 丸形(丸くて、比較的安全な感じ)
② 「100」の境界線を覚える
特定電気用品になるかどうかのラインは、多くの場合「100」がキーナンバーです。
・配線用遮断器
条件:定格電流 100A以下
覚え方:家のブレーカーは特定!
・絶縁電線
条件:公称断面積 100mm²以下
覚え方:太すぎない電線は特定!
・ケーブル
条件:公称断面積 22mm²以下
覚え方:※ここだけ「22」なので注意(夫婦でケーブルと覚えるなど)
③ 「入れ物」は丸形
電線管、ボックス、ダクトなど、電線を入れるための材料は、基本的に「特定電気用品以外(丸形PSE)」です。
まとめ:この問題の攻略ポイント
・問題文で「特定電気用品」を問われたら、ひし形マークがつくような「危険度が高いもの」を探す。
・配線用遮断器は 100A までなら特定。
・電線は 100mm² までなら特定。
・金属管やボックスは、特定ではない(丸形)。
この「100のルール」と「管・箱は特定じゃない」という法則を覚えておけば、消去法でも正解にたどり着けます。
現場で材料を手に取ったとき、「これはひし形かな?丸形かな?」と確認するクセをつけると、より知識が定着しますよ。

