記事を読む前に!実践・過去問チャレンジ
電気工事士の試験において、数字を覚える問題は避けて通れません。特に「電圧の区分」は、電気を安全に扱うための最も基礎的なルールであり、筆記試験の法規科目で頻出のテーマです。
しかし、「家庭用の電気は低圧」と知っていても、「では、具体的に何ボルトまでが低圧ですか?」と聞かれた際、即答できるでしょうか。
さらに試験では、交流と直流で基準が異なる点を突いてくることがよくあります。
まずは、実際に出題される形式の問題で、現在の理解度をチェックしてみましょう。
【問題】
「電気設備に関する技術基準を定める省令」で定められている交流の電圧区分で、正しいものは次のうちどれか。
- 低圧は600V以下、高圧は600Vを超え10000V以下
- 低圧は600V以下、高圧は600Vを超え7000V以下
- 低圧は750V以下、高圧は750Vを超え10000V以下
- 低圧は750V以下、高圧は750Vを超え7000V以下
答えは決まりましたか?
選択肢には「600V」「750V」「7000V」「10000V」といった数字が並んでいます。
この中で、本当に覚えるべき重要な境界線はどれでしょうか。
正解と、試験で役立つ覚え方のポイントを解説します。
1. ズバリ、正解は?
正解は、選択肢の 2 です。
電気設備技術基準において、交流の電圧区分は以下のように定義されています。
・低圧:600V以下
・高圧:600Vを超え、7000V以下
ちなみに、7000Vを超えるものは「特別高圧」に分類されます。
2. なぜ間違えやすい?「交流」と「直流」の罠
この問題が多くの受験生を悩ませるのは、直流の場合と数字が異なるからです。
試験では、この「交流と直流の違い」を正しく整理できているかが問われます。
それぞれの違いを比較してみましょう。

低圧の範囲が違う
ここが最大のポイントです。
・交流(AC):600V 以下
・直流(DC):750V 以下
私たちが普段コンセントから使っている電気(交流)は、600Vまでが低圧です。
一方、太陽光発電などで使われる直流は、750Vまでが低圧とされています。
交流の方が人体への影響などを考慮し、少し厳しい基準(低い電圧)になっているとイメージしましょう。
高圧の上限は同じ
高圧と特別高圧の境界線は、交流・直流ともに共通です。
・交流・直流ともに:7000V 以下
選択肢に出てきた「10000V」という数字は、この電圧区分には存在しない誤りの数字です。これに惑わされないようにしましょう。
3. 確実に覚えるためのコツ
試験中に「どっちが600Vだっけ?」と迷わないために、語呂合わせやイメージで記憶に定着させましょう。
「交(こう)は6(ろく)」
交流の「交(こう)」と、数字の「6(ろく)」をセットで覚えます。
「交流は600ボルト」のリズムを口ずさんでおけば、選択肢を見た瞬間に「600V」を選べるようになります。
「直(ちょく)は7(なな)」
直流の「直(ちょく)」と、数字の「7(なな)」をセットにします。
「直流は750(ななひゃくごじゅう)」と連想できれば、ひっかけ問題にも対応できます。
街の電柱をイメージする
街中の電柱の一番上にある高い電圧の電線(高圧配電線)は、一般的に6600Vで送電されています。
これは7000V以下なので「高圧」です。
もしこれが7000Vを超えてしまうと「特別高圧」になり、もっと大きな鉄塔などで送る必要が出てきます。
「いつもの電柱(6600V)は高圧だから、その上が7000Vの壁」とイメージすると、上限値が7000Vであることを忘れにくくなります。
4. よくある勘違いポイント
勉強が進んでくると、別の知識と混ざってしまうことがあります。特によくあるのが「対地電圧」との混同です。
・電圧区分(今回のテーマ):600V以下(交流)
・屋内配線の対地電圧の制限:150V以下(原則)
問題文で「電圧の区分」を聞かれたら600Vや750Vの話、「対地電圧」を聞かれたら150Vの話です。
問われている内容をしっかり読み取ることが、ケアレスミスを防ぐ鍵です。
まとめ
今回の問題の復習です。
・交流の低圧は【600V】以下
・直流の低圧は【750V】以下
・高圧の上限は【7000V】以下
・7000Vを超えると【特別高圧】
この数字の組み合わせさえ覚えておけば、このタイプの問題は確実に得点源にできます。
「交流は6(ろく)、直流は7(なな)」を合言葉に、自信を持って解答してください。

