【第二種電気工事士】「壁付の白熱灯」の図記号は?配置場所で変わる記号のルールを解説

記事を読む前に!実践・過去問チャレンジ

まずは実力試しです。第二種電気工事士の試験(配線図問題)において、基本となる照明器具の知識をチェックしてみましょう。

【問題】

次の図記号1〜4のうち、「壁付白熱灯(白熱灯の壁付器具)」を示すものはどれでしょう?

  1. 白熱灯、HID灯(高効率放電灯)
  2. 壁付白熱灯(白熱灯の壁付器具)

答えは決まりましたか?

照明器具の記号は、形だけでなく「どこに取り付けるか」で記号が変化するのがポイントです。

正解がどれか、なぜその形なのか、これから詳しく解説していきます。

これから電気業界(ブルーカラー)へキャリアチェンジを目指す方も、この機会に図面を読む楽しさを体験してみましょう!


電気工事士の学習を始めると、最初に覚えるのが「照明器具」の記号です。

「AIに代替されない仕事がしたい」「手に職をつけたい」と考えてこの業界を目指す方にとって、図面から完成形をイメージする力は、現場で最も頼られるスキルの一つになります。

今回は、最も基本的でありながら、実際の現場でもよく見かける「白熱灯(およびHID灯)」、特に「壁付」の記号について解説します。

図記号の意味を理解すると、街中の建物の照明を見たときに「あ、図面ではこう書かれているな」とイメージできるようになりますよ。

1. ズバリ、この図記号は何?

先ほどのクイズの答え合わせです。

配線図で以下の記号が出てきたら、何を表しているでしょうか?

壁付白熱灯、HID灯

正解:壁付白熱灯(または壁付HID灯)

クイズの選択肢 「3」 が正解でした!

記号の成り立ち(覚え方のコツ)

なぜこんな形をしているのでしょうか?分解して考えると簡単には忘れません。

  1. 基本は「白熱灯、HID灯(高効率放電灯)」: 白熱灯(電球)を上から見た形です。
  2. 黒塗りの部分「壁付白熱灯、HID灯」: これは「壁(取り付け面)」を表しています。

つまり、「電球(白熱灯、HID灯(高効率放電灯))が壁(黒塗り)にくっついている」様子をそのまま記号にしているのです。

試験での定義

「ガラス球の中のフィラメントに電流が流れ、加熱されることによって発光するランプ。」

「壁付の場合は、壁側を黒く塗ります。」

補足:HID灯について

添付画像に「HID灯(高効率放電灯)」とありますが、これは水銀灯やナトリウム灯などの総称です。これらも基本記号は「○」を使いますが、試験対策としてはまず「○=白熱灯(電球)」と覚えておけばOKです。

2. 他の選択肢は何だったの?(比較して覚える)

クイズの不正解の選択肢も、実は試験によく出る重要な記号です。整理しておきましょう。

  • 選択肢1:白熱灯、HID灯(高効率放電灯)
    • 天井付の白熱灯です。何も塗られていない場合は、基本的に「天井」に取り付けます。
  • 選択肢2:パイロットランプ
    • これはパイロットランプ(表示灯)です。スイッチが入っているか確認するための赤いランプなどを指します。似ていますが照明ではありません。
  • 選択肢4:蛍光灯
    • これは蛍光灯です。形が細長いので四角で表されます。

見分けるコツ:

丸い照明(白熱灯、HID灯(高効率放電灯))を見たら、「塗りつぶしがあるか?」を確認してください。

塗りつぶしがなければ天井、片側が塗りつぶされていれば壁付です。

3. 実際の現場ではどこに使われている?

「白熱灯なんて古いんじゃない?」と思うかもしれませんが、図記号としての「白熱灯、HID灯(高効率放電灯)」は、LED照明が主流になった現在でも、「ダウンライト」や「シーリングライト」以外の汎用的な照明器具を表す際によく使われます。

玄関ポーチや勝手口(ブラケットライト)

戸建住宅の玄関ドアの横についている照明を見てください。壁からポコっと出ていますよね?

あれがまさに「壁付」の照明です。

現場用語では「ブラケット(Bracket)」とも呼ばれます。

階段の照明

階段の途中、足元や壁面を照らすために設置されている照明も、この図記号で表されることが多いです。

施工現場でのリアル(電気工事士の視点)

あなたが電気工事士として現場に入ったとします。図面に「白熱灯、HID灯(高効率放電灯)」と書いてあるか、「壁付白熱灯、HID灯」と書いてあるかで、作業内容は大きく変わります。

  • 天井付(白熱灯、HID灯(高効率放電灯)): 脚立に乗って、天井裏から電線を下ろす作業になります。
  • 壁付(壁付白熱灯、HID灯): 柱や壁の間を通線し、床から◯◯cmという指定された高さに電線を出す作業になります。

図記号一つ見間違えるだけで、電線を出す場所が変わってしまい、やり直しになってしまいます。

だからこそ、この「黒い塗りつぶし」の意味を正しく理解することは、プロとして非常に重要なのです。

4. 試験でここだけは注意!

配線図問題では、この記号の横に「添字(そえじ)」と呼ばれるアルファベットが付くことがあります。

  • 何もなし: 屋内用の普通の照明
  • 「WP」が付いている場合: 防雨型(Water Proof)
    • 屋外(玄関の外など)に設置する場合、雨に濡れても大丈夫な器具を使います。

試験テクニック:

図記号が屋外(建物の外側の線より外)にある場合は、選択肢の中から「ゴムパッキンなどが付いたゴツい器具(防雨型)」の写真を選ぶのがセオリーです。

まとめ

  • 図記号 白熱灯、HID灯(高効率放電灯)白熱灯(照明の基本)。
  • 壁側が黒く塗られていたら、それは 壁付(ブラケット)
  • 現場では「天井から線を出す」のか「壁から線を出す」のかを判断する重要なサイン。

たかが図記号、されど図記号。

この記号の違いがわかるようになると、普段何気なく見ている家の明かりが、「誰かが意図してそこに配線した仕事の結晶」に見えてくるはずです。

未経験からでも、こうした一つ一つの知識の積み重ねが、確かな技術力へと繋がっていきます。焦らず一つずつ覚えていきましょう!