記事を読む前に!実践・過去問チャレンジ
第二種電気工事士の筆記試験では、配線図記号だけでなく、機器の内部構造や役割を問う問題が頻出します。
特に「蛍光灯の回路」は、LEDが主流になった現在でも、放電灯の基礎知識として必ず出題される鉄板テーマです。
今回は、蛍光灯回路の中にひっそりと組み込まれている「ある部品」についての問題です。
回路図を見て、その部品が何のためにあるのか、自信を持って答えられますか?
まずは今の実力をチェックしてみましょう。
【問題】
図に示す蛍光灯回路のコンデンサの主な目的は次のうちどれか。

- 効率を良くする
- 点灯を早くする
- 明るさを増す
- 雑音(電波障害)を防止する
答えは決まりましたか?
「コンデンサといえば、効率(力率)を良くするものでしょ?」
そう思った方は要注意です。
実は、蛍光灯の回路において、コンデンサは「取り付けられている場所」によって役割が180度変わります。
正解がどれか、そしてなぜその答えになるのか。
現場でも役立つ知識として、記憶に残るように解説します。
1. ズバリ、正解は?
正解は、選択肢の 4(雑音(電波障害)を防止する) です。
この問題の最大のポイントは、コンデンサが【点灯管(グローランプ)】と並列に接続されていることです。
この位置にあるコンデンサの役割は、蛍光灯が点灯しようとする際や点灯中に発生する「雑音(ノイズ)」を吸収し、ラジオやテレビなどの映像・音声に悪影響(電波障害)が出ないようにすることです。
もしこのコンデンサがないと、蛍光灯をつけるたびに、近くのラジオから「バリバリ」「ザザッ」という不快な音が聞こえてしまう可能性があります。

2. なぜ「雑音防止」なのか?仕組みを解説
蛍光灯を点灯させるための「点灯管(グローランプ)」は、スイッチを入れると内部で放電を繰り返し、接点がくっついたり離れたりします。
このとき、電気的な火花(スパーク)が発生します。このスパークは、周囲に強い電磁波(ノイズ)を撒き散らす性質があります。
そこで、点灯管のすぐ隣(並列)にコンデンサを取り付けることで、このノイズをコンデンサに吸収させ、外に漏れ出さないようにしているのです。
また、このコンデンサには点灯管の接点の消耗を抑え、寿命を延ばす効果もあります。
3. よくある間違い「力率改善」との違い
試験対策として絶対に覚えておきたいのが、「力率改善用コンデンサ」との違いです。
選択肢1の「効率を良くする」を選んでしまった方も多いかもしれません。
実は、コンデンサが【電源と並列(回路の入り口)】に入っている場合は、「力率改善(効率アップ)」が正解になります。
【試験での見分け方】
- 点灯管の横にある小さいコンデンサ → 雑音防止(今回の問題)
- 電源の横にある大きいコンデンサ → 力率改善(効率を良くする)
試験問題でコンデンサを見つけたら、まずは「どこに付いているか?」を指差確認しましょう。「点灯管の横なら雑音防止!」と覚えておけば、引っかけ問題にも対応できます。
4. 他の部品の役割もセットで覚えよう
この回路図が出題されたとき、コンデンサ以外にも問われる部品があります。合わせて復習しておきましょう。
安定器(あんていき)

- 役割:
- 始動時に高電圧を発生させて、放電を開始させる。
- 点灯中に電流が流れすぎるのを防ぎ、放電を安定させる。
- 特徴:蛍光ランプと「直列」につながっています。
点灯管(グローランプ)

- 役割:蛍光灯が放電を開始するための「きっかけ(スイッチ)」を作ります。
- 特徴:内部のバイメタルが熱で動いて回路を開閉します。
まとめ:この問題の攻略ポイント
- 点灯管(グローランプ)とセットになっているコンデンサは「雑音防止」用。
- 電源ラインに入っているコンデンサは「力率改善」用。
- 安定器は「高電圧発生」と「電流制限(安定)」の2つの仕事をする。
- 点灯管は「放電の開始スイッチ」。
蛍光灯の回路図問題は、各部品の「場所」と「役割」をセットで覚えることが重要です。
特にコンデンサの役割は、場所によって答えが変わるため、試験での正答率を分けるポイントになります。仕組みを理解して、自信を持って回答を選べるようになりましょう。

