【第二種電気工事士】単極・3路・4路スイッチの仕組みと配線パターン。1灯を3箇所から操作するには?

【第二種電気工事士】1灯を3箇所から操作するには?単極・3路・4路スイッチの仕組みと配線パターン

記事を読む前に!実践・過去問チャレンジ

電気工事士の試験において、配線器具の用途や組み合わせを問う問題は、絶対に落とせない得点源です。

特に、階段や長い廊下で使われる「ある特定のスイッチ」の組み合わせは、仕組みさえ理解してしまえば、暗記に頼らずとも正解を導き出せるようになります。

今回は、スイッチの役割と、複数箇所から照明を操作するためのルールに関する問題です。

まずは今の実力をチェックしてみましょう。

【問題】

1灯の電灯を3箇所のいずれの場所からでも点滅できるようにするためのスイッチの組合せとして、適切なものは次のうちどれか。

  1. 3路スイッチ3個
  2. 単極スイッチ2個と3路スイッチ1個
  3. 単極スイッチ1個と4路スイッチ2個
  4. 3路スイッチ2個と4路スイッチ1個

答えは決まりましたか?

「3箇所だから、3路スイッチが3個?」と直感で選んでしまった方は要注意です。

スイッチにはそれぞれの役割があり、パズルのように正しいピースをはめ込む必要があります。

正解がどれか、そしてなぜその組み合わせになるのか。

実際の現場での配線イメージ(複線図)とともに解説します。

1. ズバリ、正解の組み合わせは?

正解は、選択肢の 4(3路スイッチ2個と4路スイッチ1個) です。

この問題のポイントは、「3箇所」から操作したいという点です。

電気工事のセオリーとして、操作する場所の数によって使うスイッチの種類と個数が決まっています。

  • 1箇所で操作する場合:単極スイッチ
  • 2箇所で操作する場合:3路スイッチ × 2個
  • 3箇所で操作する場合:3路スイッチ × 2個 + 4路スイッチ × 1個

なぜこの組み合わせになるのか、それぞれのスイッチの機能を見ていきましょう。

問題の正誤と各選択肢の図解説の黒板解説

2. スイッチの種類と役割を完全理解

試験で問われるスイッチは主に3種類です。これらを整理しておきましょう。

① 単極スイッチ(片切スイッチ)

最も一般的なスイッチです。

「1箇所」で照明をON/OFFします。

スイッチの裏側に電線をつなぐ穴が2つあり、回路をつなぐか切るかだけの単純な構造です。

[ 画像:単極スイッチの外観と図記号の画像をここに挿入 ]

② 3路スイッチ

「2箇所」から照明をON/OFFするために使います。

(例:階段の上と下、長い廊下の端と端など)

名前に「3」とつきますが、これは3箇所で操作するという意味ではなく、スイッチの接点が3つある(0番、1番、3番の端子がある)ことに由来します。

【ここが重要!】

3路スイッチは、必ず「回路の入り口」と「出口」の2箇所に設置します。つまり、2個1セットで使うのが基本です。

[ 画像:3路スイッチの外観と図記号の画像をここに挿入 ]
「3路スイッチ」の実物写真と回路図

③ 4路スイッチ

「3箇所以上」から照明をON/OFFするときに、3路スイッチの補助として使います。

(例:3階建ての階段、非常に長い廊下、広いホールの出入り口など)

単独で使うことはなく、必ず3路スイッチの間に挟んで使用します。

「4路スイッチ」の実物写真と回路図

3. 「3箇所操作」の配線メカニズム

では、正解である「3路スイッチ2個 + 4路スイッチ1個」がどのように接続されているのか、仕組みを解説します。

「両端は3路、間は4路」の法則

複数箇所で点滅させる回路(多箇所点滅回路)を作る際の鉄則はこれです。

「回路の両端を3路スイッチで固め、その間に4路スイッチを入れる」

もし3箇所で操作したいなら、間に4路スイッチを1個入れます。

配線のイメージは以下のようになります。

[ 電源 ] ─ [ 3路 ] = [ 4路 ] = [ 3路 ] ─ [ 照明器具 ]

※「─」は2本線、「=」は渡り線(2本)を表しています。

回路図で見る電流の流れ

実際にスイッチを切り替えたとき、電気がどのように流れるかを見てみましょう。

3箇所操作の回路図。両端に3路、中央に4路スイッチがあり、電線が接続されている様子の図
  1. 3路スイッチは、電流の流れる道(0-1 または 0-3)を切り替えます。
  2. 4路スイッチは、2本の電線を「ストレート(平行)」または「クロス(交差)」に入れ替える役割を持ちます。

この「道の切り替え」と「入れ替え」を組み合わせることで、どの場所のスイッチを押しても、回路がつながったり切れたりする状態(点滅可能な状態)を作り出しています。

4. 応用:もし「4箇所」「5箇所」だったら?

試験では応用問題が出ることもあります。もし「4箇所」から操作したい場合はどうなるでしょうか?

法則は変わりません。「間に4路スイッチを増やす」だけです。

  • 3箇所操作:3路(2個) + 4路(1個)
  • 4箇所操作:3路(2個) + 4路(2個)
  • 5箇所操作:3路(2個) + 4路(3個)

このように、操作場所が1つ増えるごとに、間の4路スイッチを1つずつ増やしていけばOKです。

両端の3路スイッチ(合計2個)は固定で変わりません。

まとめ:この問題の攻略ポイント

この問題で覚えるべきポイントは以下の3点です。

  1. 2箇所操作なら「3路 × 2」
  2. 3箇所操作なら「3路 × 2 + 4路 × 1」
  3. 4箇所以上なら、間に「4路」を足していく

「1灯を3箇所以上で点滅」というキーワードが出たら、すぐに「4路スイッチが必要だ!」と連想できるようにしておきましょう。

また、選択肢に「3路スイッチ3個」という引っかけがよく出ますが、3路は通常ペアで使うものなので、奇数個(3個)だけで構成されることはまずありません。

配線図問題や鑑別問題でも頻出の知識ですので、この法則をしっかりマスターして合格に近づきましょう。