【第二種電気工事士】コンセントの図記号(壁・天井・床)の違いは?試験によく出る基本と設置場所を解説

記事を読む前に!実践・過去問チャレンジ

まずは実力試しです。第二種電気工事士の試験(筆記・配線図問題)において、以下の問いに正解できるかチェックしてみましょう。

【問題】

次の図記号1〜4のうち、「床面に設置するコンセント(フロアコンセント)」を示すものはどれでしょう?

  1. コンセント(天井)の図記号
  2. 
コンセント(壁付)の図記号
  3. コンセント(床面)の図記号

答えは決まりましたか?

「コンセントなんてどれも一緒でしょ?」と思った方、あるいは「壁付と天井付、どっちが黒塗りだっけ…」と迷った方。

実はこの区別、試験で頻出するだけでなく、現場での作業内容を大きく左右する重要なポイントです。

これから正解と、「なぜその形なのか」という覚え方、そして実際に現場ではどのように施工されるのかを解説していきます。


電気工事士の勉強、進んでいますか?

普段何気なく使っているコンセントですが、図面(設計図)の上では「どこに付けるか」によって記号が微妙に変化します。

このルールを覚えていないと、試験で点を落とすだけでなく、将来現場に出た時に「壁に付けるはずのコンセントを天井に付けてしまった」なんていうミスに繋がりかねません。

今回は、最も基本的な「設置場所によるコンセント記号の違い」と、試験で問われる「定格の表記ルール」について解説します。

1. ズバリ、この図記号は何?

先ほどのクイズの答え合わせです。

正解: 3 コンセント(床面)の図記号

(円の下に黒抜きの三角形がついている)

これが 「床面(ゆかめん)コンセント」 の図記号です。

それぞれの選択肢の意味は以下の通りです。

  • 1(ただの円): 天井付コンセント(基本形)コンセント(天井)の図記号
  • 2(半月黒塗り): 壁付コンセント(一般的)の図記号
  • 3(下三角): 床面コンセント コンセント(床面)の図記号
  • 4(WP): 防雨型コンセント(Water Proof)

覚え方のコツ:形状から連想しよう

コンセントの図記号は 「天井(丸)」 を基本として、飾りをつけることで場所を表現しています。

  • 壁付(半円黒塗り):壁にペタッとくっついているイメージ。「壁の影」と覚えましょう。実際の住宅の配線図では、壁の線に沿って書かれるため、壁側を塗りつぶして表現します。※ちなみに、一般家庭の部屋にあるコンセントは99%これです。
  • 床面(下三角):三角形を「スタンド(足)」と見立ててください。「床に置くための足がついている」とイメージすれば忘れません。

2. 試験に出る!表記の「省略ルール」を知ろう

図記号を覚える上で、形状と同じくらい重要なのが「横に添えられた文字(傍記)」です。

ここで試験によく出るのが「何もしない(傍記しない)場合」のルールです。

15A 125V は傍記しない

これは超重要です。

日本の一般家庭用コンセント(縦穴が2つのあれ)は、基本的に「15アンペア・125ボルト」で作られています。

あまりに数が多すぎるため、「何も書いてなければ普通の(15A 125V)コンセントだぞ」というのが図面の暗黙の了解(デフォルト設定)なのです。

逆に、それ以外の場合は必ず文字を書かなければなりません。

試験でよく見る添字リストと形状のリンク

試験の「写真鑑別問題」では、図記号を見て正しいコンセントの写真を選ぶ必要があります。以下のポイントを押さえましょう。

  • 20A (定格電流):
    • エアコンやIHクッキングヒーターなど、電気を多く使う場所用。
    • 見分け方: 刃の受け口が少し曲がっている(エルバー型など)のが特徴です。
  • 250V (定格電圧):
    • 業務用の機器や、大きめのエアコン(200V機器)用。
    • 見分け方: 穴の形状が「ハの字」や「Tの字」になっています。
  • E (接地端子):
    • アースターミナル付。「Earth」のE。
    • 見分け方: プラグを差す穴の下に、パカっと開くアース線を繋ぐ蓋がついています。
  • 3P (極数):
    • 3極コンセント。
    • 見分け方: 穴が3つあります(通常は2つ)。工場などの動力電源でよく見られます。

【試験テクニック】

配線図問題で、記号の横に「20A 250V E」と書いてあったら、写真の選択肢の中から「穴の形が複雑(ニコちゃんマークのような形)」で「アース端子がある」ものを選べば正解です。

3. 実際の現場ではどこに使われている?(施工管理の視点)

これから電気工事士として働く皆さんが、実際にこれらのコンセントをどこで取り付けることになるのか、現場のリアルをお伝えします。

① 天井付コンセント(ただの円)

「天井にコンセントなんてあるの?」と思うかもしれません。

  • ショッピングモール・店舗: ライティングレール(照明用のレール)用の電源として天井に設置します。
  • ガレージ・倉庫: 電動シャッターのモーター用電源として、天井付近に設置します。
  • 家庭: 天井付けのプロジェクター用として設置するケースが増えています。

② 壁付コンセント(半円黒塗り)

これが皆様が一番扱うものです。

  • 住宅・オフィス: 石膏ボードを開口して、ボックスを埋め込んで設置します。リフォーム現場では、古いコンセントの交換(まさに電気工事士の独占業務)の依頼が非常に多いです。

③ 床面コンセント(下三角)

ホワイトカラーの職場で働いていた方なら、馴染みがあるかもしれません。

  • オフィスビル: デスクの島の下、OAフロア(二重床)から飛び出している「アップコンセント」と呼ばれるものがこれです。
  • 店舗のレジ周り: レジスターの電源を取るために床に埋め込まれています。

これからの時代、オフィスのレイアウト変更や、店舗の改装工事において、この「床用コンセント」の増設・移設工事の需要はなくなりません。

AIが事務作業を代替しても、オフィスの床を這いつくばって電源を確保する仕事は、人間の手(電気工事士)にしかできないのです。

まとめ

  • コンセントの基本図記号は 円(◯) で、これは天井用。
  • 壁付は 壁側を黒く塗る(半円)
  • 床面は 下に三角形 をつける。
  • 「15A 125V」 は当たり前すぎるので何も書かない。
  • 20A250V などの特殊なものは必ず文字が書かれる。

図記号の問題は、単なる暗記テストではありません。「現場のどこに、どんな目的で設置されるのか」をイメージする訓練です。

この感覚を掴んでおくと、試験合格後に現場に出た時の理解度が格段に変わります。

まずはこの3つの形と省略ルールを完璧に覚えて、過去問で確実に1点をゲットしましょう!