記事を読む前に!実践・過去問チャレンジ
電気工事士の筆記試験において、「電気用品安全法」に関する問題は、複雑な計算が不要で、ルールさえ覚えてしまえば確実に正解できる貴重な得点源です。
私たちの身の回りにある電気製品には、安全性を証明する「PSEマーク」が付いていますが、このマークには「形」の違いがあることをご存知でしょうか?
試験では、この「マークの形」と「対象となる電気用品」の正しい組み合わせが頻繁に問われます。
まずは、実際に出題される形式の模擬問題で、今の実力をチェックしてみましょう。
【問題】
電気用品安全法における特定電気用品に関する記述として、誤っているものは次のうちどれか。
- 電気用品の製造の事業を行う者は、一定の要件を満たせば製造した特定電気用品に
の表示を付すことができる - 電気用品の輸入の事業を行う者は、一定の要件を満たせば輸入した特定電気用品に
の表示を付すことができる - 電気用品の販売の事業を行う者は、経済産業大臣の承認を受けた場合等を除き、法令に定める表示のない特定電気用品を販売してはならない
- 電気工事士は、経済産業大臣の承認を受けた場合等を除き、法令に定める表示のない特定電気用品を電気工事に使用してはならない
答えは決まりましたか?
一見すると、どれも正しいことを言っているように見えます。「製造業者」「輸入業者」「販売業者」「電気工事士」と主語が異なりますが、それぞれの義務を暗記していなくても、実は「ある一点」に注目するだけで正解が見えてきます。
正解の発表とともに、試験本番で迷わなくなる「決定的な見分け方」を解説します。
1. ズバリ、正解(誤っている記述)は?
正解(誤っている記述)は、選択肢の 2 です。
選択肢2の文章をよく見てみましょう。
「輸入した特定電気用品に
の表示を付すことができる」と書かれています。
ここが間違いです。
電気用品安全法において、特定電気用品に表示すべきマークは、製造であれ輸入であれ、必ず
(ひし形)でなければなりません。

なぜ「2」が誤りなのか?
法律では、電気用品を危険度の高さによって以下の2つのグループに分けています。
- 特定電気用品:特に危険や障害の発生する恐れが多いもの
- 特定電気用品以外の電気用品:上記以外のもの
そして、それぞれに付けるPSEマークの形が厳格に決められています。
- 特定電気用品 →
(ひし形) - 特定電気用品以外 →
(丸形)
選択肢2では、「特定電気用品」であるにもかかわらず、安全基準の区分が異なる「丸形」のマークを付けるとしているため、これが誤りとなります。
「輸入品だから丸形でいい」という特例はありません。輸入品であっても、それが特定電気用品(危険度が高いもの)であれば、日本の基準に適合させて「ひし形」を表示する必要があります。
2. 試験で役立つ!「特定」と「特定以外」の覚え方
「どっちがひし形で、どっちが丸形か?」
試験中にド忘れしないように、イメージで記憶に定着させましょう。
特定電気用品 = 「ひし形」
特定電気用品は、構造や使用方法から見て危険度が高い製品です。
例えば、電線、ケーブル、ヒューズ、配線用遮断器(ブレーカー)、コンセントなどの配線器具がこれに当たります。
- 覚え方:「危険だから、触ると痛そうな角(カド)がある形」= ひし形
- イメージ:Dangerous(危険)の頭文字「D」= Diamond(ひし形)
特定電気用品は危険度が高いため、第三者機関(登録検査機関)による厳しい検査をクリアしないと、このマークを付けることができません。そのため、マークの近くには必ず「登録検査機関名」の表示も必要になります。
特定電気用品以外の電気用品 = 「丸形」
特定電気用品以外の電気用品は、比較的危険度が低いものです。
例えば、合成樹脂管(PF管など)、換気扇、電気スタンドなどが該当します。
- 覚え方:「比較的安全だから、角がなくて丸い形」= 丸形
- イメージ:Safe(安全)= Smooth(滑らか・丸い)
こちらは自主検査を行い、基準に適合していれば表示できます。特定電気用品とは異なり、登録検査機関名の表示は不要です。
3. その他の選択肢もチェック(正しい記述)
正解以外の選択肢(1、3、4)は、すべて正しい記述です。これらも試験で問われる重要なルールですので、確認しておきましょう。
- 製造事業者の表示国内のメーカー(製造者)は、要件を満たせば特定電気用品にひし形のPSEマークを表示できます。(正しい)
- 販売事業者の義務お店や販売業者は、PSEマークのない特定電気用品を販売してはいけません。リサイクルショップやネット販売でも同様です。(正しい)
- 電気工事士の義務私たち電気工事士は、PSEマークのない特定電気用品を工事に使ってはいけません。(正しい)
特に「4」は重要です。もしお客様がインターネットで購入した海外製の「PSEマークがないコンセント」を支給されても、電気工事士はそれを取り付けてはいけません。プロとして、法律に適合した安全な材料を使う義務があるからです。
まとめ:この問題の攻略ポイント
- 特定電気用品(危険度・高)のマークは
(ひし形) - 特定電気用品以外(危険度・低)のマークは
(丸形) - 特定電気用品には「登録検査機関名」の表示も必須
- 「特定」なのに「丸形」と書いてあったら、それが正解(誤りの記述)
この「マークの形のひっかけ問題」は、第二種電気工事士試験のド定番です。
「特定は危険だから尖っている(ひし形)」というイメージを持っていれば、問題文を読んだ瞬間に違和感に気づけるはずです。
正しい知識を身につけて、法令問題で確実に得点を稼ぎましょう!

