【第二種電気工事士】ケーブル工事とがいし引き工事の施工ルール徹底解説!支持点間距離6mの条件や屈曲半径とは

【第二種電気工事士】ケーブル工事とがいし引き工事の施工ルール徹底解説!支持点間距離6mの条件や屈曲半径とは


【第二種電気工事士】試験に出る「ケーブル工事・がいし引き工事」の施工ルールをマスターしよう

電気工事士の試験において、最も身近であり、かつ頻出のテーマが「ケーブル工事」です。

VVFケーブルなどを用いた工事は、実際の現場でも多用されるため、試験では細かい数字(距離や倍率)まで正確に覚えているかが問われます。

今回は、過去問を題材に、ケーブル工事の「支持点間距離」「屈曲半径」のルール、そして「がいし引き工事」の決まり事について解説します。

似たような数字が多くて混乱しやすい部分ですが、整理して覚えれば確実な得点源になります。

まずは、実力を確認するために以下の問題に挑戦してみましょう。

記事を読む前に!実践・過去問チャレンジ

【問題】

低圧屋内配線で、600Vビニル絶縁ビニルシースケーブルを用いたケーブル工事の施工方法として、適切なものは次のうちどれか。

  1. 接触防護措置を施した場所で、造営材の側面に沿って垂直に取り付け、その支持点間を 6m とした
  2. 丸形ケーブルを、屈曲部の内側の半径をケーブルの外径の 3倍 にして曲げた
  3. 建物のコンクリート壁の中に直接埋設した(臨時配線工事の場合を除く)
  4. 金属製遮へい層のない電話用弱電流電線とともに同一の合成樹脂管に収めた

答えは決まりましたか?

「普段の支持点間距離は2mだったはずだけど、6mでいいの?」

「ケーブルを曲げる時は何倍だったっけ?」

と迷われた方もいるかもしれません。

この問題は、原則のルールだけでなく「例外」や「やってはいけないこと(NG施工)」を正しく理解しているかを問う良問です。

それでは、正解と詳しい解説を見ていきましょう。

1. 正解と解説

問題の正誤と各選択の図解説の黒板解説

この問題の正解は、 1 です。

なぜ「1」が適切なのか、そしてなぜ他の選択肢が間違いなのか、それぞれのルールを深掘りします。

選択肢1:支持点間の距離(正解の理由)

通常、ケーブルを造営材(柱や壁など)に取り付ける際、支持点(ステップルなどで固定する箇所)の距離は 2m以下 と決められています。

しかし、以下の条件が揃った場合に限り、 6m以下 まで広げることが許されています。

・ケーブルを 垂直 に取り付けること

・接触防護措置(人が触れないような対策)が施されていること

今回の選択肢1は、まさにこの「垂直かつ接触防護措置あり」のケースに当てはまるため、6mとしても「適切」となります。マンションのパイプシャフト(EPS)内などをイメージすると分かりやすいでしょう。

ケーブル工事の支持点間距離(通常2m、垂直6m)を示した図説画像

選択肢2:ケーブルの屈曲半径(間違いの理由)

ケーブルを曲げる際、急激に曲げすぎると中の電線や被覆を傷つけてしまいます。そのため、「屈曲部の内側の半径(曲げ半径)」には決まりがあります。

・原則:ケーブル外径の 6倍以上

選択肢2では「3倍」として曲げていますが、これでは急角度すぎてケーブルに負荷がかかるため不適切です。

「6倍(ロクバイ)」という数字は試験で非常によく出るので、必ず暗記しましょう。

ケーブルの屈曲半径(6倍以上)を示した図説画像

選択肢3:コンクリートへの埋設(間違いの理由)

ケーブル工事において、コンクリート壁の中に 直接 埋め込むことは禁止されています。

コンクリートに埋め込む場合は、後から電線を交換できるように、あるいはコンクリートのアルカリ性や物理的圧力から守るために、必ず「金属管」や「合成樹脂管(PF管など)」などの管に収める必要があります。

選択肢4:弱電流電線との混載(間違いの理由)

電力線(強電流)と電話線などの弱電流電線を同じ管に入れると、誘導ノイズなどの悪影響が出る恐れがあります。原則として、これらを同一の管に収めることは不適切です。

2. 合わせて覚える!「がいし引き工事」の重要数字

今回の問題はケーブル工事でしたが、同じ「配線工事」のカテゴリで比較されやすいのが「がいし引き工事」です。

こちらも数字が試験によく出ますので、セットで覚えてしまいましょう。

がいし引き工事とは、陶器製の「がいし(碍子)」を使って電線を造営材から浮かせて配線する方法です。

がいし引き工事の概要とノップがいしの写真

がいし引き工事の「3つの数字」

がいし引き工事で覚えるべき数字は、以下の3つだけです。

  1. 電線の支持点間距離造営材の側面に沿って取り付ける場合: 2m以下(ケーブル工事の原則と同じ「2m」です)
  2. 電線相互の間隔(電線と電線のあいだ)6cm以上
  3. 電線と造営材の間隔(電線と壁のあいだ)使用電圧300V以下の場合: 2.5cm以上(雨線外や300V超の場合は数値が変わりますが、まずはこの基本数値を覚えましょう)
がいし引き工事の離隔距離(電線相互6cm、造営材間2.5cm)の図説画像

まとめ:この問題の攻略ポイント

第二種電気工事士の試験では、このように「具体的な数字」が正誤の分かれ目になります。

今回の記事で解説したポイントを整理します。

【ケーブル工事のポイント】

・支持点間距離:原則 2m以下 / 例外(垂直・接触防護あり) 6m以下

・屈曲(曲げ)半径:外径の 6倍以上

・コンクリート埋設:直接埋設は NG (管に収める)

【がいし引き工事のポイント】

・支持点間距離:2m以下

・電線相互の間隔:6cm以上

・造営材との間隔:2.5cm以上(300V以下)

特に「2m」「6m」「6倍」「6cm」といった数字は混同しやすいので、図をイメージしながら整理して記憶に定着させましょう。

正しい施工ルールを理解することは、試験合格だけでなく、安全な電気工事を行うための第一歩です。