【電気工事士法】電気工事士でなければできない作業と軽微な工事(電気工事士法施行規則)を徹底解説!試験のひっかけ対策

【電気工事士法】電気工事士でなければできない作業と軽微な工事(電気工事士法施行規則)を徹底解説!試験のひっかけ対策

この記事でわかること

・電気工事士でなければできない作業(12種類)の詳細と重要な例外規定

・無資格でも行うことができる「軽微な工事」(6種類)の具体例と判断基準

・筆記試験で頻出の「ひっかけ問題」を見破るための実践的な学習ポイント

電気工事士試験の学科試験において、「法令」分野は確実な得点源にしたい重要な単元です。中でも「電気工事士法」に定められている「電気工事士でなければできない作業」と「資格がなくてもできる軽微な工事」の分類は、第一種・第二種を問わず毎回のように出題される超頻出テーマです。

この記事では、電気工事士法施行規則に基づく作業の分類について、試験で狙われやすいポイントや実務における知識として漏れなく徹底解説します。

電気工事士免状に関する基本ルール

作業の分類を学ぶ前に、まずは電気工事士の証明となる「免状」についての基本を押さえておきましょう。法令問題では、免状の取り扱いに関する規定もよく出題されます。

電気工事士の免状は、都道府県知事が交付します。

もし免状を汚してしまったり、紛失してしまったりした場合は、免状を交付した都道府県知事に「再交付」を申請することができます。また、氏名など免状の記載事項に変更が生じたときは、都道府県知事に「書き換え」を申請しなければなりません。

なお、住所の変更については書き換えの必要はありません。引っ越しをした場合でも、管轄は「交付した都道府県知事」のままになる点に注意してください。

万が一、電気工事士が電気工事士法に違反したときは、都道府県知事から免状の返納を命ぜられることがあります。免状に関する手続きは「すべて都道府県知事が行う」と覚えておきましょう。

電気工事士免状に関する基本ルール

電気工事士でなければできない作業(全12種類)

電気工事士法により、感電や火災などの重大な事故を防ぐため、特定の作業は有資格者である電気工事士でなければ行うことができないと定められています。以下に挙げる12種類の作業は、原則として資格が必要です。

  1. 電線相互を接続する作業
  2. がいしに電線を取り付け、これを取り外す作業
  3. 電線を直接造営材(柱や壁など)に取り付ける作業
  4. 電線管、線ぴ、ダクトなどに電線を収める作業
  5. 配線器具を造営材に取り付けたり、配線器具に電線を接続する作業(※ただし、露出形スイッチや露出形コンセントの取り替え作業は除外されます)
  6. 電線管の曲げ加工やねじ切り、電線管相互の接続、電線管とボックスの接続
  7. 金属製ボックスを造営材に取り付け、これを取り外す作業
  8. 電線、電線管、線ぴ、ダクトが造営材を貫通する部分に、金属製の防護装置を取り付け、これを取り外す作業
  9. 電線、電線管、線ぴ、ダクトを、メタルラス張りまたはワイヤラス張り、金属板張りの壁に取り付け、これを取り外す作業
  10. 配電盤を造営材に取り付け、これを取り外す作業
  11. 使用電圧600Vを超える電気機器に電線を接続する作業
  12. 一般用電気工作物に接地線を取り付け、もしくはこれを取り外し、接地線相互もしくは接地線と接地極とを接続、または接地極を地面に埋設する作業
電気工事士でなければできない作業(全12種類)

試験対策のポイント

この中で試験に最もよく出る「ひっかけポイント」は、5番の配線器具に関する規定です。「露出形スイッチや露出形コンセントの取り替え作業」は、資格がなくてもできる作業として除外されています。埋込形のコンセントは資格が必要ですが、露出形の場合は不要であるという違いを明確に覚えておきましょう。

実際の現場やご家庭のDIYで迷いやすい「コンセントやスイッチの交換・増設作業」における資格の必要性については、以下の記事でより詳しく解説しています。具体的な事例を知っておくと試験問題の状況がイメージしやすくなります。

また、12番の「接地極を地面に埋設する作業」も、物理的な穴掘りに見えますが、電気的な安全に関わるため資格が必要な作業に分類されています。

電気工事士でなくてもできる「軽微な工事」(全6種類)

次に、電気工事士の資格がなくても(無資格者でも)行うことができる「軽微な工事」について解説します。これらは比較的安全性が高く、専門的な技術を伴わない作業とされています。

  1. 電圧600V以下で使用する接続器や開閉器に、コードまたはキャブタイヤケーブルを接続する工事
  2. 電圧600V以下で使用する電気機器または蓄電池の端子に電線をねじ止めする工事
  3. 使用電圧600V以下の電力量計・電流制限器・ヒューズを取り付け、または外す工事
  4. 電鈴、インターフォン、火災感知器、豆電球その他これらの類する施設に使用する小型変圧器(二次電圧36V以下のもの)の二次側の配線工事
  5. 電線を支持する柱や腕木などを設置し、または変更する工事
  6. 地中電線用の暗渠(あんきょ)または管を設置し、または変更する工事
電気工事士でなくてもできる「軽微な工事」(全6種類)

試験対策のポイント

軽微な工事の項目では、以下の3点が特によく出題されます。

・コードやキャブタイヤケーブルの接続

「電線相互の接続」は資格が必要ですが、「コードやキャブタイヤケーブルを接続器に接続する」作業は軽微な工事となります。

・二次電圧36V以下の配線工事

インターフォンやチャイム(電鈴)の工事において、小型変圧器の「二次側(36V以下)」の配線は資格不要です。しかし、一次側(100Vなど)の配線工事には電気工事士の資格が必要となるため、問題文の「一次側」か「二次側」かを必ず確認してください。

身近な防犯設備であるインターホンの交換・取り付け作業においても、どこからが資格が必要になるのか境界線が分かりにくいため、こちらの記事もあわせて参考にしてください。

・柱や管の設置作業

「電柱(柱)を立てる作業」や「地中電線用の管を埋設する作業」は、大規模な作業に思えますが、電気的な接続を伴わない土木作業的な要素が強いため、電気工事士の資格は不要(軽微な工事)とされています。これも受験者の直感と反するため、非常によく狙われます。

過去問の傾向から読み解く学習のコツ

電気工事士の法令問題は、暗記さえしていれば確実に点数が取れます。過去問を通じた学習では、以下のキーワードに反応できるように訓練しましょう。

・「露出形コンセントの取り替え」= 資格不要

・「インターフォンの二次側(36V以下)」= 資格不要

・「電柱の設置」「地中管の埋設」= 資格不要

・「接地極の埋設」= 資格必要

・「電線管の曲げ・ねじ切り」= 資格必要

これらのキーワードと「必要か・不要か」の結論をセットで覚えることが、合格への最短ルートです。

なお、試験対策を進める中で「照明器具の交換は?」「エアコンの設置は?」といった日常的な疑問を持たれた方は、その他の個別作業における電気工事士資格の必要性をまとめた以下の解説記事もぜひご参照ください。テキストの丸暗記ではなく、実生活のシーンと結びつけて覚えることで知識がより定着しやすくなります。

過去問の傾向から読み解く学習のコツ

まとめ

電気工事士でなければできない作業と、無資格でもできる軽微な工事の区別は、電気工事士試験を突破する上で避けて通れない重要事項です。

法令の内容を丸暗記するのではなく、「なぜその作業に資格が必要なのか(危険性が高いから)」「なぜ資格が不要なのか(土木作業だから、電圧が低いから)」という理由と結びつけて理解することで、本番の試験でも迷わずに正答を選ぶことができるようになります。

ぜひこの記事を参考に、試験の得点源にしてください。