【第二種電気工事士】この記号、直流?交流?計器の動作原理をマスターしよう
記事を読む前に!実践・過去問チャレンジ
電気工事士の筆記試験では、配線図記号だけでなく、電圧計や電流計などの「計器(メーター)」に関する知識も問われます。
特に、計器の目盛板に小さく描かれている「動作原理を表す記号」は、知っているだけで即答できる貴重な得点源です。
今回は、実際に試験に出題される形式で、計器の記号に関する問題を解いてみましょう。
形と名前、そして「どの回路(直流か交流か)」で使えるかを正しく理解しているかがカギとなります。
【問題】
計器の目盛板に図のような表示記号があった。この計器の動作原理を示す種類と測定できる回路で、正しいものは次のうちどれか。

- 誘導形で交流回路に用いる
- 電流形で交流回路に用いる
- 整流形で直流回路に用いる
- 熱電形で直流回路に用いる
答えは決まりましたか?
「円の中に円がある……これは何を表しているんだろう?」
「誘導形って、どっちの電気で動くんだっけ?」
記号の形がヒントになっています。
正解と、絶対に間違えないための「見分け方のコツ」を解説します。
1. ズバリ、正解は?
正解は、選択肢の 1(誘導形で交流回路に用いる) です。

解説
この記号は【誘導形(ゆうどうがた)】と呼ばれる動作原理を表しています。
デザインの由来は、「アラゴの円板」という現象です。二重の円は、回転する金属の円板(ディスク)をイメージしています。
誘導形の代表的な機器は、皆さんの家の軒下にも設置されている「電力量計(積算電力計)」です。
透明なカバーの中に、クルクルと回る円盤を見たことがありませんか?(最近はデジタル式のスマートメーターも増えましたが、従来のメーターには円盤があります)。
あの「回る円盤」こそが誘導形の証です。
- 動作原理:誘導形
- 記号の特徴:二重の円(ディスク)と縦線
- 使用回路:交流(AC)専用
誘導形は、交流の「変化する磁界」を利用して円盤に渦電流を起こし、回転力を生み出します。そのため、電流の向きが一定である直流(DC)では動作しません。
よって、「誘導形で交流回路に用いる」が正解となります。
ちなみに、選択肢にある「電流形」という動作原理の分類は一般的ではありません(電流計という用途はありますが)。また、「整流形」や「熱電形」は別の記号が存在します。
2. 試験に出る!4つの主要な動作原理と記号
第二種電気工事士の試験対策として、誘導形以外にも覚えておくべき「動作原理の記号」は主に3つあります。
これら計4つの記号をセットで覚えておけば、この分野の問題は完璧です。
① 可動コイル形(永久磁石可動コイル形)

- 見た目の特徴:U字型の磁石(馬蹄形磁石)の絵が描かれています。
- 動作原理:永久磁石の磁界の中で、コイルに電流を流して針を動かします。
- 使用回路:直流(DC)専用
- 覚え方:「U字磁石(永久磁石)はずっとN極S極が変わらない=直流」と覚えましょう。試験で「直流用はどれ?」と聞かれたらこれを選びます。
② 可動鉄片形(かどうてっぺんがた)

- 見た目の特徴:コイルを表すギザギザや波線の中に、一本の棒(鉄片)が通っている絵です。
- 動作原理:コイルの磁力で鉄片を引き寄せて針を動かします。
- 使用回路:交流(AC)・直流(DC)両用(ただし、試験や実務では一般的に「交流用の電流計・電圧計」として扱われることが多いです)
- 覚え方:構造がシンプルで丈夫。「鉄片は交流でも直流でも磁石に吸い寄せられる」から両用OK。
③ 整流形(せいりゅうがた)

- 見た目の特徴:配線図記号でもおなじみの「ダイオード(整流器)」のマークが入っています。
- 動作原理:交流をダイオードで直流に変換(整流)してから、感度の良い可動コイル形で測定します。
- 使用回路:交流(AC)用
- 覚え方:「整流」して測るから整流形。テスター(回路計)などによく使われます。
④ 誘導形(今回の正解)

- 見た目の特徴:円板(ディスク)の絵。
- 使用回路:交流(AC)専用
- 覚え方:電気メーターのクルクル回る円盤。
3. わかりやすい比較表で整理しよう
最後に、試験直前に見直せるように表でまとめました。
「記号の形」から「使える電気(直流/交流)」を連想できるようにしましょう。
| 名称 | 記号のイメージ | 使用回路 | 覚え方のキーワード |
| 可動コイル形 | U字磁石 | 直流 | 永久磁石は直流! |
| 可動鉄片形 | コイルと棒 | 交流 (両用) | 鉄片はどっちもOK! |
| 整流形 | ダイオード | 交流 | 整流して測る! |
| 誘導形 | 二重円 | 交流 | 円盤が回る! |
まとめ
今回の問題のポイントは以下の通りです。
- 記号が「二重円」なら【誘導形】。
- 誘導形は「電力量計」に使われる。
- 誘導形は【交流】でしか動かない。
このルールさえ覚えておけば、選択肢に迷うことはありません。
特に「磁石の絵なら直流」「それ以外は基本的に交流(または両用)」という大まかな分類を持っておくだけでも、正答率はグッと上がります。
電気工事士試験の図記号問題は、知っているか知らないかだけの勝負です。
この記事で紹介した4つのパターンをしっかり頭に入れて、確実に1点をゲットしましょう!

